真夏の怪談

 「しっぽの声」という漫画がある。動物福祉、動物愛護について、様々な種の動物と課題を取り上げて紹介しているのだけど、まあ漫画なので誇張もあるだろうと思っていた。その辺の猫を捕まえてほとんどケアもせず(場合によっては繁殖もして)有償譲渡する団体とか、代理ミュンヒハウゼン症候群の保護団体代表とか、募金詐欺とか。あと、「可愛い」とアニマルカフェに行く人とか、レアさに惹かれて無茶なかけ合わせ(虐待繁殖)のミックス犬を求める客とか。

 先日妹から電話があり、豆柴カフェに行ったと報告を受ける。柴犬の性質*1を考えるとカフェの看板犬は明らかに難しいだろう……と思ったら、まあそうだったらしい。無気力・無表情な豆柴達がその辺にだべり、客はおさわり禁止、賑わう店内で犬達を眺めるだけだったらしい。犬、自分の性質に合わないことを要求されて疲れてるんだろうなあ。そもそも置かれている環境自体がストレスフルだよなあ。何でそんなプチ地獄を見に行ったのかと思ったら、娘たち(姪っ子1号2号)が行きたがったかららしい。そんなもん止めろよと思うが、妹からの報告がなかったら、そんな無茶なサービスがあることも知らなかった。

 そして昨日、ペキニーズとアフガンハウンドのミックス犬を販売している店舗の話をネットの記事で読む。

note.com

販売告知にネット上のコメントでは非難轟々だったらしい。そんな店舗があったんだ、とググったら、現存していた。今はアニマルカフェと生体販売を兼業し、保護活動もしているらしい*2youtube、インスタ、Twitterでの情報拡散もしていて、それらを見ると雑居ビルのワンフロアで犬猫爬虫類、ミーアキャット、モルモット他多様なげっ歯類、更にフクロウに昆虫までが同居しているらしい。これだけ多様な動物がいるとなると、それぞれの種らしく生きるために配慮することは難しいだろうなあ。ヤマアラシが2カ月で死んだというのも無理からぬ気はする。それに雑多な種が狭い空間で共同生活を送っているとなると、新しいタイプの病原菌が誕生しそうだし、大丈夫なのか。

 リアル「しっぽの声」じゃん……とビックリした。現実凄いな。

 

*1:見知らぬ人を警戒する、他犬と遊びたがらない・距離を取りたがる、気に入らないと唸る噛む当たり前、元々神経質な個体も多い

*2:Twitterのトップには「殺処分0を目指して保護活動にも力を入れてます」との表記があった。