闇を感じる

 動物愛護法の改正案がまとまったらしい。

動物愛護法改正案、国会提出へ(共同通信

 超党派の「犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟」(会長・尾辻秀久参院議員)は22日、東京都内で総会を開き、動物愛護法改正案の概要を公表した。悪質な虐待が後を絶たないとして、虐待罪(殺傷)の罰則を現行の「懲役2年以下または罰金200万円以下」から「懲役5年以下または罰金500万円以下」に変更する。月末に国会に提出することも決定した。会期中の成立を目指す。

 生後56日に満たない犬と猫の販売も禁止する。ただ、国の天然記念物に指定されている日本犬6種(柴犬、紀州犬四国犬北海道犬甲斐犬、秋田犬)は洋犬と習性が異なるとして、条件付きで規制の対象外とする。

 下線部の内容を、動物保護団体の人達がTwitterやブログで憤慨しまくっていたので知った。確かに和犬は子犬のうちから飼わないと飼い主に馴れないという印象がある。でも保護犬活動に関わったら、入れ替わり立ち替わりするボランティアに甘えてはしゃぐ紀州犬がいたので、案外そうでもないのだと思った*1。和犬は洋犬よりも早く成犬になり、柔軟性も低いので、より幼齢のうちから引き渡すという理屈なんだろうか? その辺、どうなっているんだろう?

 日本犬保存会と秋田犬保存会が56日未満の犬販売禁止に反対したとあったので、それぞれの保存会のホームページを見に行ってみた。多分保護犬活動者から結構な苦情が入っているだろうから、保存会としての意見表明が出ているだろうと思ったのだ。

公益社団法人 日本犬保存会

公益社団法人秋田犬保存会 – 秋田犬発祥の地、秋田県大館市に本部を構える

が、どちらの保存会のホームページにも説明はなかった。それどころか、日本犬保存会のトップページには、会員に対する「反社会的勢力でないこと等に関する表明書の提出」を呼びかけが掲載されている。表明書を提出するように促さなければならないって! 日本犬の繁殖と反社会勢力における関係の根深さを感じさせる。しかし『和犬(あるいは闘犬に使われるような強面の犬)のブリーダーをする反社会勢力の人』って、漫画みたいだなオイ。そして、ホームページもTwitterアカウントも意見表明はなかった。これから表明なのか、意に介していないのかはわからない。

 保存会の展覧会に一度行ってみたくなってきた。

 

 

*1:ただ、この犬は他の犬には極めて排他的だった。