リィーラックス

映画「海獣の子供」を見てきた

 レイトショーのシネコン。意外と客が入っていた。

 五十嵐大介の作品が原作と聞いて、俄然興味が湧いた作品。画は綺麗だろうし、ストーリーも単なる癒し系では絶対終わらない、一癖ある感じだろう。おびただしい数のフナ虫とか、前歯しかない老婆*1とか、一瞬ギョッとするような絵が入るのは期待通りだったが、存外に「癒し系SF」な作りだった。もっとゾッとするようなグロテスクさと美しさが併存しているかと思ったんだけどなあ。「ディザインズ」の印象が強過ぎるのかしら。

 ヒロインがザトウクジラに呑まれた辺りから、現実見当識を手放すように努力して見る。ここ3週間くらい「論理的に物事を考える」「常識を踏まえて報告を吟味する」ことばかりしているので、 イメージやメタファーに身を委ねて楽しむのが難しいんだよなあ。イメージを楽しむこともトレーニングが要る。

 そして、ヒロインは上手だなーと思っていたら、中の人が芦田愛菜だったことを知る。マルモのおきてが、こんなに大きくなったのね……としみじみ。

 隣が4DXの会場だったため、しょっちゅう震度1-2の地震が来るような感じで座席が揺れていた。海の中をうねり進む映像と微妙にリンクしていたりしていなかったりで、何とも奇妙な感覚になるが、まあ楽しかった。

風邪と歯肉炎

 先週から扁桃腺が腫れているし、歯肉炎でド派手に出血していた。生理が始まったらゆっくり回復へ向かっている。生理前はどうも免疫が低下するっぽい。今、仕事の関係で「ギッチギチに物事を考える」時間が物凄く長いので、それも結構ストレスらしい。ずっと不機嫌だし、なかなか治らない。映画を観た帰り道は、世間の垢が随分落ちたような清々しい気持ちになっていて、ここ数週間の不機嫌が一気に減った感じ。やっぱり月に数回は映画やライヴに行きたい。魂の洗濯は必要だな。

*1:しかし「歯がない人」の話し方でなかったのが残念だった。もっとフガフガしてて欲しかった! あと老婆が扱うムックリが私は海のイメージではないので違和感あった。日本の太平洋沿岸~フィリピンが舞台なのだから、その辺の海洋民族の楽器や音楽を使えると良かったのに。