霧笛

 朝7時過ぎくらいのこと。まだ布団の中で、外を走るバイクの音を聞いた。独り暴走族をしているようで、けたたましい走行音を立てて去っていった。太陽の昇った時間帯に珍しいことだな。

 その後起床してカーテンを開けると、外は物凄い霧だった。階下に見える道路も白く煙っている。そうか、あのバイクは音で自分の存在をドライバーに教えていたのか。