宮島かき祭りへ行きました

 今回そもそもどうして広島に来たのかといえば、「牡蠣食べたい、牡蠣小屋行きたい」とうわ言のように繰り返していたら、先輩(広島在住)に広島へ来ることを誘われたのだ。広島に牡蠣小屋は出ないが、このシーズンは牡蠣を安く食べさせる催しが広島各地で行われるという。ほほー。で、10日は宮島で行われるという。
 朝8時に宮島到着。祭り開始時刻10時まで2時間もあるので、厳島神社を見物したり、浜辺*1を散策したりしてきっかり10時にかきまつり会場に到着すると、大変な長蛇の列!! うっわあ何コレ。とりあえず、先輩(本日仕事)から牡蠣を買ってくるよう指令を受けていたので、殻つき16個(1000円)と迷った末、剥き身700g(1000円)購入。保冷庫に入れてあるし、引換券を購入して現物と引き換える(帰りに引き取れば良いので、祭り滞在中の邪魔にならない)形式。うむ、気が利いとる。

実食

 まず牡蠣カレーを取得。前情報で得ていた先輩の話では、「近年売り出し中の牡蠣の食べ方」らしい。

どんな美味さなのか興味津々だったのだが……うん、「カレーに牡蠣入れただけ」って感じですな。牡蠣が苦手な人や、新しい牡蠣の食べ方を探している人には良いのかも。
 そして浜焼き。行列は長くなる一方で、購入まで40分あまり並ぶ。ここ数年「行列に並ぶ」という行為を殆んどしていないのでかなり消耗。あーやっと買えたよ、さあ食べよう、と何気なく会場裏手の石垣に牡蠣の乗った紙皿を脇に置いたら、宮島名物・鹿が興味を示して寄ってくる。来んな鹿! 餌じゃねえ! 手で払えれば良いのだが、鹿に触りたくない。そして焼きたて牡蠣は熱くて握れず避難できない。にらみ合いを続けていると(また諦めないんだよこの鹿が)、私のカバンからひらひらひら、と厳島神社の入場券半券が落ちた。途端にそれをまりまり食べ出す鹿。ちょちょっ、鹿!と思ったら、一部始終を見ていた人が寄ってきて、鹿から半券をもぎ取ってくれた。「こんなん食べたら鹿がお腹こわすから!」って、鹿の涎と歯形でグシャグシャになった半券返されてもな。そしてこの出来事で動揺したせいか、1個牡蠣を落として食べ損なうわたくし。ああもう何が何だか。
 あまりの行列と鹿事件でテンションだだ下がり。カキフライ食べたらもう帰ろう……と思ったのだが、これまた大変な行列。天候が非常に良く、防寒対策バッチリな私には暑かった。首筋やら日が当たるせいでジリジリするし。しかし「暑い」と感じることなんてこの季節では滅多にないことなので、割と気分は良い。あー、先輩と一緒に来られれば、手分けして食物を確保したり、お喋りして時間潰したりできたのにな。暇だ。あまりの暇さに、前に並んでいた見知らぬ女性とお喋りしてしまう。カキフライ取得まで実に90分。揚げたては流石に美味しかったが、こんなに並んだのって何年ぶりかしら。並んでばかりでへとへとになってしまい、てんで牡蠣を食べた気がしなかった。先輩宅に着いてから、私が買ってきた牡蠣で先輩が作ってくれた牡蠣グラタンを食べて、ようやく人心地ついたのだった。やっぱり美味しいものは誰かとゆっくり食べるのが一番楽しいですな。

*1:ちょうど干潮だったので海岸散策ができた。神社の下の水も引いていたので、鳥居周辺もうろうろできた。大量のアオサが発生していて、流れ着いたアオサが海岸で分厚い層になっていたり、そのアオサをモリッと食べる鹿を見たりしていた。アオサが大量発生する海は水質があまり良くないはずだけど、臭いは全くしなかった。実家近辺の海は傍を通っただけで強烈な臭いがしていたのだが……つくづく、ウチのあたりの海は汚かったのだと思う。