ネガティヴなことは書きたくないのだけど、堪えきれないので書く。
 今日は兄弟子が師匠のところに最後の挨拶に来る日だった。皆で写真を撮りましょうね、と予め言われていたので、ちょっと身ぎれいにして備えていた。
 夕方、兄弟子到着。予告はなかったが、兄弟子一家も一緒にやってくる。私は初見。最後の挨拶だというのに、兄弟子以外一家皆すげえカジュアルな服! 就学前児の坊や2人はともかく、奥さんまでTシャツにジーパンに汚い靴って……*1
 この後別のところへ挨拶に行かなければならないから、と息きった兄弟子。なんとなく急かされた気持ちでバタバタと表門前で写真を撮る*2。夫婦だけでの写真を撮ってくれとここで要求するのもどうなん?
 ふと傍らに目をやると、下の坊や(推定年齢3歳)が庭の真ん中で立小便をしていた。私絶句。しかも兄弟子夫婦は「コラ!」で終わり。この反応からすると、このガキ立小便の常習犯だな*3
 更に兄弟子、お別れの印にとハンカチをくれたのだけど、師匠にも弟子一同と同じハンカチを渡す。しかも包装紙の師匠の名前が間違ってるし! おまえ、師匠に最後の最後まで何ちゅう無礼はたらくんじゃ!とマジで思った。兄弟子一家が去ってから、ぐったり脱力。
 私が師匠から学んだ一番大きなことは、人に接する時には礼儀を守るとか誠実に対応するとか、この業界の基本姿勢だと思っている。
 今日、兄弟子が師匠を雑に扱うのを目の当たりにして、兄弟子が師匠から学んだことは私が学んだことと違うんだな、と初めて思った。違うのは当然かもしれん。でも知識も技術も、それらをどう扱うかの姿勢と思想があって初めて生きるのに。
 ただただ、物凄く悲しかった。次に兄弟子に会った時、今までと同じ心持ちでは会えそうにない。
 そして、私も忙しさや慌ただしさに目を曇らせて、気づかないうちに自分の大事な人を雑に扱っていることがあるかもしれない。それを考えると物凄く怖いし不安になる。気をつけようと思った。

*1:夫の恩師の処へ最後の挨拶に行くのに、普段着とはどうなん? 顔を出さない、という選択肢もある状況だったのに。

*2:御礼に行く方がせわしないというのもいかがなものかと思った。

*3:庭の真ん中で立ち小便をした場合、即座にブン殴っていいんじゃないかと思うが、attention getting的立小便だったのでやはり無視しなければならないのだろうか?