美味しいパンとチーズと赤ワインの夢
おへそベーカリーのパンが美味しい。
私は小麦の味がドッシリあるパンが凄く好きで、硬いのも酸味があるのも好き。そういうパンをギリギリ噛みしめて食べると、得も言われぬ幸福を感じる。やがて歯が無くなったら楽しめなくなる楽しみだから、今のうちに思う存分噛みしめたい幸福だと思っている。私のそういう嗜好のツボにおへそのパンはドはまりで、現在ガッチリハートを掴まれている。結構良い御値段がするパンなのだが、他ではなかなか味わえない味なんだよなあ*1。
本日世羅に行く機会があった。今月はお小遣いが結構残っていたので*2、予算を気にせず思うさまおへそのパンを買った。「スライスして温めてお召し上がり下さい」という注釈にもかかわらず、軽く温めたら丸ごとかぶりついて、ギリギリ噛みしめて食べる。美味しい。ここのパンはサンドウィッチにしたら凄く美味しいと思う。ドライいちじくと蜂蜜の入っている甘いパンは、塩気の効いたチーズとあっさりしたハムが良いかな。プレーンなパンには、チーズとハムとちぎったレタス、それにバジルかルッコラをアクセントで加えて。それとも刻んだオニオンを混ぜたツナに塩漬けのオリーブかな。後は赤ワインがあれば……もう最高だな! でもサンドウィッチにしなくても、このパンに美味しいチーズ、そして美味しい赤ワインがあればそれだけでも十分だとも思える。
パンには「自分はこのパンが好き」とわかるくらいはっきりした嗜好を持っているのだけど、チーズは種類が多過ぎてわからないし、赤ワインは悪酔いするので*3フルボトルは到底空けられない。チーズと赤ワインの見立てができて、赤ワインを飲める協力者が要る。そんなピンポイントな嗜好に合った協力者を見つけられるかは甚だ疑問だし、しかもこのCOVID-19流行下で他者と飲み交わすなんて夢のまた夢だし。色々ハードルの高い願望になっている。他者と飲み交わすなんて古代から行ってきた行為だろうに、それが禁断の行為のような扱いになってしまっている今は、本当に嫌な時期だ。