餃子とわたくし

 何故か最近、餃子の食べ歩きをしている。食べ歩きをするほど餃子好きというわけでもないので、本当に成り行きでとしか言い様がない。
 店で出される餃子は焼き餃子が多く、水餃子や蒸し餃子を提供するところは少ない。私は水餃子や蒸し餃子が好きで、焼き餃子はあまり好きではないので、餃子は家で食べるのが好きだ。餃子の魅力とは、その皮にあると思っている。ツルツルモチモチした皮と肉の旨味。プリプリしていて噛むと軽く弾力があり、噛みきると肉汁がわーっと溢れ出してくる。焼き餃子は皮が硬くなるし弾力も失われるので、もう全然嗜好に合わない。
 今日、ずっと行きたかった餃子屋へ行った。ここの店の水餃子が私の御目当てだったのだが、予想外に焼き餃子も大変美味しかった。鉄板に面した方の皮はパリッとしている、鉄板と接触していない方の皮は弾力を失わずモチモチしている*1。餃子同士がくっついて、皮が破れることもない。皮のパリッとモチモチ、具のホロホロ、一度に沢山の食感が味わえて凄く楽しい。「美味しい焼き餃子とは、こういう風なんですよ」と教えられたような気分。何だか物凄く感心しながら食べた。
 この焼き餃子の美味しさは、多量の油を使って焼いていることと、皮が自家製で厚みがあることがポイントではないかと推測している。これらの条件を揃えれば、家でも美味しい焼き餃子が作れるだろうか? 油が飛び散って、後片付けが大変そうだけど。

*1:今まで食べてきた焼き餃子は、このモチモチ感が皆希薄だった。