実家の犬と・2日目

散歩2

 母と一緒に、親戚の家へ新年の挨拶へ行くことになる。私は母より一足先に出て、犬を連れて親戚宅へ向かう。親戚宅は大きな農家なので、着いたらその辺の杭に犬を繋いでおいて、挨拶をすれば良いという算段。

 5kmくらい歩き、親戚宅へ到着。犬を庭先の杭に繋いで離れるが、全く鳴かない。振り返ると、ビシッとお座りをしてこちらを見ている。なんだよ可愛いな。親戚宅の玄関先で歓談していても、全然鳴き声がしない。父の話では「20分くらい放置すると鳴くぞ」とのことだったが、全然鳴かない。……まさか逃げたんじゃ? と思って様子を見に行くと、ビシッとお座りしてこちらを見ていた。可愛いなおい。結局、1時間くらいの滞在時間中、犬は要求鳴きをすることもなく大人しく待っていた。全行程で8kmくらい歩いて帰宅。

骨を与えてみる

 買ってきた鹿の骨を与えてみる。最初は不審そうに臭いを嗅いだり舐めたりしていたのだが、そのうちガリガリと齧り始めた。良かった良かった、とその場を離れて数十分後、そっと犬の様子を見に行くと、犬が地面を掘っていた。え、骨を埋めている? 掘っていた場所を掘り返すと、出てくる骨。うわー、骨を埋めるのってホントにするんだ! いや、他の犬では「地面に埋める」行為を見たことがあったが、この犬は色々執着のない犬なので、何だか大変新鮮。

 私に骨の在処を暴かれた後、犬は別の場所に骨を埋め直していた。ごめん。

犬可愛いよ犬

 午後から妹家族が新年の挨拶に来た。彼らが帰り支度をしている間、私が先に庭先へ出て、出てくるのを待っていると、私の脇にくっついてキリッとお座りする犬。チラッと犬に視線を落とすと、犬も時々チラッとこちらを見上げる。

 可愛いなあ、おい!

 十分に散歩に連れて行ってもらえていないようだし、ホントこの犬を引き取りたい。犬も色々いるが、この犬は穏やかだし、指示もよく入るし、要求も少ないし、実に好みに合っている。