実家の犬と・3日目

散歩3

 朝食前に父と一緒に犬の散歩へ行く。私と一緒で気分が乗ったのか、父は普段行かない遠方まで出かけたとのこと。犬は引っ張ったり立ち止まったりを繰り返している。犬の引っ張り癖には私も父も閉口しているので、父と私で交替しながら散歩綱を持った。私が綱を持ち、父が私と犬に先行して歩いていると、犬は楽しそうに父へ近づいていき、父の手に鼻を押しつけていた。「何だよ冷てーなー、鼻つけるなよ」と文句を言う父、嬉しそうな犬。ああ、やっぱりこの犬は父の犬なんだなぁと、キュッと胸が締まるような嫉妬を覚える。

 父の話では、私が一緒に散歩へ行くと犬の引っ張り癖が酷くなるらしい。私と犬だけで散歩へ行く時より、父も加わって散歩へ行く時の方が犬はテンションが高いので、父と行くのが嬉しいのかと思っていたが、単に大人数で行くのが嬉しいだけかもしれない。6kmくらい歩いて帰宅。

熱い男

 朝食を終えて休憩していると、犬が物凄く吠えている。私が顔を出すと、鳴き声はますます酷くなった。要求鳴きである。朝食後にも散歩に行くつもりだったが、要求鳴きをされるとは思わなかった。朝食前だってそこそこの距離を歩いたと思うんだけど……。私の顔を見ながら吠え立てる犬を見ると、「おまえの散歩はこんなもんかぁ! こんなもんじゃないだろ、もっと行けるだろ!」と熱く説得されているような気分になる。修造かよ。

 要求鳴きがある時は、無視するべきである。しかしこの後のスケジュールが立て込んでいたこともあり、散歩の支度をする。結果的に「犬の要求に応じて散歩に連れていく」絵柄になっている。良くないなあ。犬は喜んでいる。物凄く良くない。

台風の爪痕

 今日の目的地は、これまでのコースの中で最も難易度の高い林道コースを予定していた。距離自体は他のコースとあまり変わらないが、標高差100m超えの上り下りがあるので、結構負荷は高い。あと「近所にこんな山の中があったんだ?」と思うような山深さで、電波が通じないエリアがあるので、事故に遭って動けなくなったりすると怖い。林道だし途中で通行止めになっている可能性も覚悟していたのだが、結構行けた。しかしそろそろ林道も終わりという地点で倒木で完全に道を塞がれている箇所があり、ここで引き返すことになる。結構なアップダウンを越えてきた後でもう一度アップダウンを繰り返すのはきつい。戻る犬の足取りも鈍い。でも、防具なしの犬連れで倒木をくぐるのは嫌だった。往路でマウンテンバイクの外人*1とすれ違ったので、この倒木を越えればそれなりに進めるのだろうと思ったが、それでも嫌だったので戻る。物凄くキツかった。登り道は犬の足取りが鈍くなるので私が引っ張り気味になり、下り坂は犬の歩く速度が速くなるので引っ張られてつらい。どちらかというと下り坂がつらい。膝への負担が半端ない……。犬を放して自由に歩かせようかと思ったが、統制できる自信がなかったので、我慢して歩いた。14kmくらい歩いて帰宅。日頃運動不足なのにここ数日はいきなり長距離を歩いていることもあり、脚がパンパンになった。疲れた。

*1:ヒゲもじゃの白人だった。最近どこでも外人を見かける。地元に住んでいる人なのかもしれないが、なんか色々凄い。