佐木島エコマラソンに行ってみた

エコマラソンというもの

 「広島県下のマラソン大会に出てみる」というテーマの活動の1つ。今回は佐木島エコマラソン。主催は東京の団体だし、大会間近になって送られてきたのはメール1通だけだし、何だかどうにも胡散臭いと思っていた。しかし行ってみたら(胡散臭いのは胡散臭いが)、そこまででもなかった。ゼッケンや安全ピンを会場配布で会場回収なのは良いアイデア。完走記録とタイムもサイト公開で実施*1。私のように「走るだけで、他は特に何も要らない」者からすると、変に荷物が増えないので快適だった。記念品も生地のしっかりしたリュックもしくは折り畳み収納できる小型リュックで、気が利いていた。フェリー乗り場から会場まで2km位歩かねばならないと聞いていたのでタルいなあと思っていたのだが、実際歩いてみると何てことはない距離だった。

佐木島というところ

 「さぎしま」と読む。島の地名を見ると、元々は「鷺島」と書いていたと思われる。幹線道路1周10km程度のこの島は、驚くほど何もなかった。元々店舗数も少ないのだけど、幹線道路沿いに開店している店舗は一店もなかった。自販機も稼働しているのを見たのはフェリー乗り場と、今は閉鎖されてしまった向田フェリー乗り場の傍の二カ所だけ。水を持参して、本当に良かった……*2。みかん畑とビニールハウスのわけぎ畑ばかり、道は良かったけど何もなかった。あと、島内に八十八ヵ所霊場があるとのことで、あちこちに道祖神のような石仏像があった。これがちょっと面白かった。「十一面観音」「千手観音」とか説明書きが脇にあるんだけど、どれもパッと見普通のお地蔵さん。顔少ない! 手少ない! どうしてこれが十一面(千手)観音なんだよ! 走ってて苦しい息の下でも思わずツッコまずにはいられなかった。全部回ると15-6km位歩くことになるのだそう。距離も手軽だし、ハイキングのテーマに選定しても良いかもしれない。
 そして、島のマラソン大会は終わってもフェリーの出航時刻まで帰れないのが難。終わったらすぐ帰りたいのに、帰れない。

みはらし温泉にも行ってみた

 島から戻ったら、早速営業再開したばかりのみはらし温泉へ。「レジオネラ菌で死者が出た」「温泉って言っても海水」等、周囲からは全くパッとしない事前情報ばかりだったのだが、行ってみるとなかなか良かった。温泉受付の内装は昭和のホテル(カラオケスナック)っぽい造り。しかし別府や鳥羽のように色褪せた風合い*3は無く、定期的に改装してこの造りを保っていると思われた。宝珠で作った桃の木や、木製の七福神(前には賽銭が置いてある!)は、4-50年前からこんな感じなのだろう。営業再開してまだ二週間しか経っていない温泉は流石に綺麗だった。海側は窓の縁に覆いがされていないので、多分見ようと思う人がいたら色々丸見えになってるだろうが、なんかもう別にどうでも良かった。温水が概ね皆温めなので、延々浸かっていられる。この時期や夏には凄く良い温泉。お湯から上がったら、目の覚めるような黄色地のアッパッパー(館内着)を着て上機嫌。楽しかった。

*1:ただ、個人情報が剥き出しなので、参加者だけが見られるようにPWをつける等の配慮は欲しかった。

*2:荷物預かりサービスがなく、持って走ると重いので、普段は飲水を現地調達することが多い。

*3:これはこれで、鄙びた趣きがたまらなく好き。