スピナのくろがね堅パン


 福岡北部でしか見られない堅パン。南部住民の私の近所では売られておらず「食べてみたいんですよねー」と言っていたら、職場の同僚が買ってきてくれた。
乾パンのような小麦粉の風味と甘さ、モサモサ感を期待していたのだが、意外やそばぼうろのようなはっきりした甘さ。そして名前通り大変堅かった。「お子さまの歯がために」って書いてあるけど、歯がために使って大丈夫なのかこれ*1。堅いのは好きだが、砂糖のベッタリした甘さにちょっと失望。これなら乾パンの方がいいなあ。私が今回食べたのはプレーン味で、他にもイチゴ味やほうれん草味などあるらしいので、ほうれん草味にすればそれほど甘くなかったかしら。
 この堅パンの製造元、スピナは八幡製鐵所の関連企業らしい。製鐵所関連企業が作る「くろがね」堅パン……そりゃ鉄のように堅いわなあ。この堅パンの背後にある風土や歴史に、漠然と思いを馳せる。

*1:幼い時分からこの堅パンに接している人の話によれば、これでも軟らかくなった方らしい。30年前は「歯がかけるからゆっくり食べなさい」と注意されるほど堅かったんだとか。