ピャラピャラうるさいR&Rバンド

 ニューエストモデルのリマスター盤を買った。

ザ・ベスト・オブ・ニューエスト・モデル 1986 - 1993

ザ・ベスト・オブ・ニューエスト・モデル 1986 - 1993

 

  私は「ソウル・サバイバー」以降の盤しか聴いたことがなかったのだが、初期の音が意外なほどパンクだった。しかも割と普通にパンクの手法、奥野さんのキーボード全然聞こえないし*1この「パンクです!」って音の時は、怖くて近寄りたくない集団ジャケの時だよなあ

ソリッド・ファンデーション

ソリッド・ファンデーション

 

「エンプティ・ノーション」辺りから私の知っているニューエストの形式になっていく。私がニューエストを好きなのは、奥野さんのキーボードがあるからだとよく実感できる。中川敬のクドさをピャラピャラとカラフルな音像が煽るというか、茶化すというか、中川のダミ声にキーボードが乗ると「ああ、ニューエストモデルだなあ」と思う。

 こうして系統立てて聴くと、バンドの変遷が理解できるようで面白い。そして、改めて聞き直してもやはり過剰過ぎて笑ってしまう。やたらに上下するメロディ、中川敬のダミ声、攻撃的で皮肉な歌詞、ソリッドなギター、ピャラピャラ鳴るキーボード、一枚目の半ばくらいからはこれにホーンと女性コーラスが加わるのだ。盛り過ぎィ!  

 しかし、この胸焼け必至の熱量と過剰さがニューエストモデルらしくて、好きなのだ。ソウルフラワーになってからは、更に加速する過剰さに私がついていけなくなり、とうとう聴かなくなってしまったのだけど。今なら聴けるかなと思ったり、でも何となく手を伸ばさずにいる。

*1:……と思ったら、それは車のステレオで聞いた影響も大きかった様子。他のステレオで聞いたらもう少しちゃんとキーボードも鳴ってた。