急過ぎて実感がない

ブチャなどキーウ近郊で殺人の証拠相次ぐ、410人の遺体発見とBBC

ウクライナの首都キーウ(ロシア語でキエフ)周辺地域からロシア軍が撤退したことで、ロシア軍による無差別殺人の痕跡が次々と発見されている。ウクライナ検察庁は3日、ブチャなど近郊の町でこれまでに410人の遺体を発見したと発表した。(後略)

 村長とその家族が誘拐されて殺害されていたとか、後ろ手に縛られて後頭部を撃たれて殺されている民間人の遺体が発見されたとか、家屋の破壊と家財の略奪とか、70年以上前の戦争と手法がまるで同じで呆然とする。第二次世界大戦時、ロシア兵や日本兵の略奪が横行したのは、出兵前からの物資不足の生活のせいだろうと思っていたのだが、そういうことではないのだな、と知る。

 しかし、凄い事態が起こっていると思う。ウクライナの人々にとっては、何となく世情が不安定だと感じていたら戦車が攻めて来て、1か月でなじみ深い自分の現住地が廃墟に変わってしまうなんて、思っても見なかったことだろう。こういうことが本当に起きるのだな、と未だに実感がわかない。