ニッキ貝

 ネットで見ると「昔懐かし駄菓子」らしい。しかし今はほとんど売っていないようなので、土産にしても良いだろうと「土産」カテゴリにも入れてみた。

 ハマグリの貝殻の片側に、ニッキ入り黒糖の塊が入っている。これをもう片側の貝殻でグリグリ削りながら食べるという代物。削った黒糖のかけらを舐めると、スッとした甘さとシナモンの香りが後を引いて、ついついずっと削り続けてしまう。私は貝殻で削るのがまどろっこしくて、スプーンで削って食べた。削る向きによっては黒糖がバンバン飛んで服が黒糖だらけになる。でも美味しくて手が止まらない。ある程度削れたら、削った穴に水を入れて放置し、溶けた砂糖水を飲むのも良い。貝殻が大きいので為せる業ではある。

 ところで、この菓子は島根県雲南市で作られているらしい。雲南市って物凄い山の中で、ハマグリなんか絶対取れない地域なんだけど。何処のハマグリなんだ、これ。それとも、浜辺の民が食べた後の貝殻を山の民が再利用で回収してこれを作っているんだろうか。そう考えると何だか侘しい絵柄だな。

西村八良商店:懐かしい駄菓子