厄日と深夜の映画館

厄日

 朝から晩まで、電話や面談でトラブル調整。二人に泣かれる。涙を見ること自体はよくあることだが、一日に何度もあると堪える。自分もつらいはずだが、何だか感情がよく動かない。身体感覚も何だかぼんやりしている。このトラブル調整は再来週くらいまで続くだろうから、それまで体がもつか少し心配。あと、泣いている時に美味しいものを食べると、気が紛れるものらしいと知る。手を出したくなるような、ちょっとしたお菓子を用意しておこう。

 

ザ・ファブル

 以前から見に行こうと決めていたのだが、疲れているので止めようかと思った。しかしこういう時こそ積極的に息抜きしようということで、深夜の映画館へ。平日の夜はガラガラでいい。

**********************************************

 原作だと武闘派でコワモテ、または老獪で狡猾なヤクザに、細身のイケメン達が配役されているので悪役には全然期待していなかった。「Born this way」*1に乗って、バンバン銃撃戦が行われてバンバン物が壊れるのが見たかったのだ。

 しかし実際見てみると、海老原と小島が凄く良かった。海老原はインテリヤクザ風に変更されていたが物足りさはなく、更に小島役の柳楽優弥が良かった。原作だと怖気と嫌悪を引き出す強面のヤクザを、トンパチで何処か可愛げのあるヤクザとして仕上げていた。いや、ヤクザなんでやってることはひどいんだけど。海老原と小島の関係性とラストにグッと来て、主人公の印象があまり残らなかった。やっぱり魅力的な悪役は大事だなあ。

 期待していたアクションは、意外と途中で私は飽きてしまった。「Born this way」は本編中に流れず、エンディングの後に真っ暗なバックとクレジットが流れる中でかけられていた。全然爽快感がない。どうしてBorn this way」をこんな風に使ったんだろう。使う必要なかったんじゃないのかしらと思いつつ帰路についた。

*1:ファブル自体は「自分は仕事で殺しをしているだけで、好きで殺しをしているわけではない」と言っているので、「Born this way」はファブルのテーマではないなあとは思ったけれど。