初海外なるか

 母から電話。祖父が抑留されていたところへの慰霊旅行が企画されているとのことで、行くか尋ねられる。行く行く! こんな機会でもなかったら一生行かないだろうし。8月下旬実施予定だそうで、飛行機代がとんでもないことになるのでは……と思ったら、5日間の日程で旅行代金トータル20万という破格の御値段らしい。どうしてそんなに安いのかと思ったら、国からの補助金が出るとのこと。久しぶりに国(政府)へ感謝した。
 祖父は自身の戦争体験を私には殆ど語らず亡くなった。母も聞いたことがなかったらしい。それで、何となくシベリアに抑留されていたように思っていたのだけど、実際はウクライナとの国境付近に抑留されていたことを今回知った*1満州で拘束されているはずだから、ほぼソ連横断してるじゃん! 抑留者の証言記録を見ていると貨車で運ばれていたようだけど、祖父もそうだったんだろうか。随分長いことかかったことだろう。最近、20歳前後の「客」と接することが多いので、祖父の兵隊時代を思うと「客」の姿に祖父を重ね合わせて考えてしまう。祖父のことを思うというより、20歳前後の繊細で感じやすい年齢の人が過酷な環境に晒されたこと、それがその人にどれだけ傷を残したかを考えてしまう。
 このツアー、参加人数が6人以下の場合は中止だそうで、まだ2人しか応募が無いらしい。私で3人。何とか催行されると良いのだけど。そして、もしも催行されて無事行けたなら、私は海外初渡航になる。初の海外がグアムやハワイや台湾でなくロシア。おまけに慰霊旅行。それもまた面白いかと思う。

*1:日本語名で調べても出て来ないんじゃないかと思っていたが、wikipediaにちゃんと出てきた。流石だwikipedia