バルテュス展 at 東京都美術館(上野)

 初めてバルテュスの絵を見た時の鮮明な印象は忘れない。カーテンを開けた途端飛び込んできた日差しを受けて、少女の瞳の虹彩が反射した瞬間を捉えたような絵が好きだった。あれを見たのは93年東京ステーションギャラリーでのことだった。あれから21年、今回は解説機器も借りて、ゆっくり説明を聞きながら回った。

  • 自分が好きなバルテュスの絵は、彼が30-40代の頃の作品だったのだなと知る。
  • 同じパターンの絵の習作が何枚もあった。なんか頭が大きかったり、体の動きがギクシャクしてたりと妙な絵を描く人というイメージがあったのだけど、それは粗描で何度も下書きがなされて、頭の中で解釈が加えられた結果だったのだな。
  • ハッとするような光と影の一瞬を捉えて描くところは、モチーフが少女であろうと風景であろうと変わらない。