短パンの矜持

 朝の通勤電車で、いつも一緒になる推定60代男性。彼を認識した春、彼は短パンとビーサンだった。季節は流れて今は冬。今日は雪になるかもという冷え込みなのだけど、彼は今日も短パンとビーサンだった。上に黒いウールのコートを羽織って。
 正直、何故そこまでして短パンとビーサンなのか不思議に思う。いつ何時、何処へでも短パン。短パニストの意地と誇りなのか。
 矜持なら仕方ないが、上着はノールールなんだろうか? フォーマルっぽいコートから覗く毛むくじゃらの素足は変質者っぽいので、もう少し短パンと合うアウターにする方が良いんじゃないか。というか短パンに合う冬のアウターって何だ。そもそもあるのかそんな物。と朝からなんか色々考える。