80代からの御洒落

 職場(高齢者施設)にて。ある利用者さんが着替えを用意して欲しいと言うので、彼立会いの下で着替えの準備をする*1。タンスを開けると、目の覚めるような鮮やかな色、派手なデザインの服が並んでいた。高齢者が着る服としては見たことがないデザインの服ばかり。どこの服か見てみると、30-40代向けのメーカーの服だった。これ、80代が着て大丈夫なのか……? 
 物凄くハラハラしながら服を用意したのだが、その服は意外によく似合った。今まではいかにも爺さんといった雰囲気だったのに、物凄くスタイリッシュで格好良い。服負けもしていない。家族の見立ての的確さに感心。
 服を選ぶ時「年齢に合った服を着ること」は重要なルールだと思っていた。この背景には、娘(10代)と服を共有している40代の知り合いが正視に耐えないからというのがある。しかし、今回の例を見て、「年齢に合った服を着ること」は重要なルールではないのかもしれないと認識を改めた。特に歳を取ってからはモノトーンよりも明るい色を着る方が良いような気がするが、この辺のルールはまだ観察が必要な事柄かと思っている。

50年後の野望

 ショートボブショートカットが好きだ。Jean SebergやTwiggy、Edie Sedgwickみたいな髪形は実に可愛いと思う。しかしコシが強く、美容院では髪を三層に分けて切られるほど毛量が多い私にとって、あんな髪形は夢のまた夢。ところが、この前お風呂上がりの利用者さんの髪を乾かしているうちに気がついた。「歳を取ったら、ああいう髪形ができるんじゃね?」
 歳を取ると毛量が減る。毛も細くなる、当然、髪のコシもなくなる。そういう髪になったら、私の好みのショートカットもできるようになるはず! 髪がバサつくようならヘアマニキュアをしよう。綺麗な白髪になるようなら大事にその色を保つようにしよう。汚い感じの髪になったらどうしようかな。顔の肉が落ちて皺々になってしまったらショートは似合わないかもしれないけど、そしたらその時はカーリーヘアにしよう。パンチっぽいパーマじゃなくて、スパイラルパーマで。
 というわけで夢は膨らむ。この夢を叶えるためには50年後そこそこの経済力と健康を保持していなければいけないわけで、頑張ります私。

*1:手に障害があり、自力でタンスを開けたり服を取り出したりすることができない人だった。