九州北東部を輪行する(2日目:戸畑・若松)

トラブル対応中

 昨夜、ホテルの客室内で突然発生した自転車のパンク。「輪行行くならスペアチューブだけは持って行きなさい! 自分でチューブ交換ができなくても、チューブさえ持っていれば誰かしてくれる人に会った時にしてもらえるから!*1」と自転車屋の店主に言われ、念のために買ったチューブが本当に役立つ日が来るとは……。
 しかし、私は自分でチューブ交換をしたことがない。大体美利達ちゃんのパンク自体が初めての経験である。それに、これはただのパンクではないと思っていた。異物を踏んだパンクなら走行中に異常が起きるはずだし、スローパンク*2ならば、大きな音を立てて空気が抜けることはない。どうしてパンクが起きたのか理由が推察できないので、自転車屋に持って行って診てもらった方が良い。しかし明日は大晦日、営業している自転車屋があるのか?
 ホテルの無料インターネットコーナーで、営業している可能性が高く、ここから最も近くてアクセスの良い自転車屋は、スペースワールド駅そばの某大型チェーン店であると判明する。しかし、ホテルから門司港駅までは1キロある。ダメ元でホテルのフロントにかけあったところ(他の客がいない)無料送迎車の最後の便で良いなら駅まで送りますといわれる。ここの店舗にスポーツサイクルコーナーがあるのか、担当者が出勤しているのかもわからない状態で*3どきどきしながら店に確認を取ると、スポーツサイクルコーナーはあるし、担当者も出勤しているとのこと。思わずガッツポーズを決めるワタクシ。助かった!

パンクの理由

 診てもらうと、リム側の方がパンクしていた。おおっ、リム打ちパンクですか! と思いきやそうではなくて、リムテープの劣化によるパンクだった。タイヤはリムの内側にテープを貼って、金属部とチューブが直接接触しないようにしているのだけど、このテープが劣化してしまったためにチューブが刺激されて穴が開いて(=パンク)しまったらしい。交換したばかりのチューブだったのだが、既にあちこち変形していたので、リムテープとチューブを交換することにする。ついでに、パンクしていない前輪も後輪と同様にリムテープの劣化が予想されたので、前輪のリムテープも交換することにする。後輪は店の人に、前輪は店の人の指導を受けながら自分でしてみる。結構力が入り、汗だくに。50分くらいかかって終了。次に同様のことがあっても自力でチューブ交換はできないと思うが、リムテープの交換は多分できると思う。あと、タイヤの構造がよくわかった。しかし、こうやってスポーツバイクのメンテナンスをしていると、ほとんどメンテナンスフリーで動いているママチャリは凄い乗り物だとつくづく思う。
 その他、自転車屋さんから言われたこと。

  • 長期旅行に出る場合は、出発前にチューブ交換をしておく方が良い。
  • 一度パンクしたタイヤは再度パンクしやすいので、旅先で異物を踏んでパンクしてしまった場合はチューブ交換し、パンクしたチューブはスペアとして持っておく方が良い。
  • 携帯ポンプはその場しのぎでしか使えない。フロアポンプを使う時のようにタイヤに空気を入れたいなら、ガソリンスタンドで車のタイヤに空気を入れる装置を使う方が良いが、この場合はバルブの変換アダプタが必要。

 これだけ色々と教わり、長く時間を取らせたにも関わらず、部品料込でトータル3000円程度。何だか申し訳ないような気持ちに。スポーツデポスペースワールド店、ホント親切なお店やったで……。どうもありがとうございました。

デポの駐車場から見えるスペースワールド

スペースワールドのマスコットの一人、アントントン*4。どう見てもバットマンのパチモンにしか見えない彼が気の毒で気の毒で。

ソフビ魂 バットマン THE DARK KNIGHT

ソフビ魂 バットマン THE DARK KNIGHT

若松に呼ばれた

 事前の旅行計画では若松行きを取り止めていたのに、成り行きで戸畑(若戸渡船が出ており、若松にすぐ渡れる場所)に来てしまった。これは私が若松に呼ばれたってことでしょう! ということで、意気込んで若戸渡船乗り場へ向かう。いざ行かん若松。

若戸大橋を見て大興奮。赤が空の青に映えるわー、リベット素敵だわーと、思わず笑顔になってしまう。この日は快晴で気温も高く、絶好の行楽日和だったが渡船場に人の姿はまばらだった。これなら堂々と自転車を持ち込める。

若戸渡船、若松側の乗り場にて。フォトジェニックですのう。

「若松は本気(でレトロ)だよ」という前評判通り、普通ならとっくに取り壊されていてもおかしくないような、築年数100年前後と思われる建物が(あまり手を入れられずに)平然と建っている。この建物は蔵(写真左手)に三菱のマークが入っていた。

しかもこの建物、廃墟じゃないのだ。バリバリの現役で、当たり前のように2階のテナントを募集していた。

この建物は風が吹いたら壁板が飛んでいきそうな佇まいだったが現役*5。廃墟もあるが、平然と現役稼働している古い建物も多く、何だか「すみません私が未熟者でした!」と謝りたくなるような心持ちに。その他にも社宅(ほぼ廃墟から現役まで)、工場と好物がごろごろしており、浮かれて街中を散策しまくり。「絶対笑ってはいけない」を見るために17時半にはホテルに帰ろうと思っていたのに予想以上に長居してしまう。既に日の暮れた若松線の車窓からは何も見えず、ホテルへの帰還は番組開始寸前になってしまった。

おまけ。若松区の町中には、至る所にこの立て看板が立っていた。共産党が強い御土地柄なんだろうか?

*1:スポーツバイクのタイヤはサイズがあれこれあり、普通の自転車屋では置いていないことが多い。ちなみに私の自転車の場合は700×28cで、仏式バルブ。

*2:タイヤの空気が徐々に抜けていくタイプのパンク。

*3:駄目だった時は近接するイオンのママチャリコーナーに持ち込む予定だった。

*4:今回初めて名前を知った。

*5:一階に洗濯物が干してある。