ぶらりレコード屋さん訪問

 普段と異なる道を歩いていたら、店先に「1枚100円」と書いた段ボールにCDを詰めて置いてあるレコード屋さんを見つけた。おお、外から店内は伺い知れないが、中古屋さんですか。時間はあまりなかったが、ちょっと覗いて行こう。ひょっくりドアを開けると、手前にはレコード棚が並んでいたが、奥には赤いビロードの緞帳、黒革の応接セット。何だこのアカデミー賞会場みたいなセットは。そして、アカデミー賞疑似会場には、びっしりエレキギターが並べられていた。店の端ではイングウェイ・マルムスティーンみたいな髪型をした店員さんがBGMに合わせて歌っていた。ノリノリですな。しかし、私がドアを開けてすぐにスッと声のトーンを落としたので、何だか申し訳ないような可笑しいような気持ちになる。CDの品揃えに特定の傾向はなく、雑多な印象。ややメタルとプログレが多いか? くらい。
 地方の個人商店の中古レコード屋さんは、楽器屋や雑貨屋を兼用していたり、店主の好みが如実に出た店造りになっているので、個性的で面白い店に会うことがしばしばある。高崎の埃まみれのレコード屋さん*1とか、今は亡き大牟田のジャンクとか*2、印象深いレコード屋さんがいくつもある。今回のレコード屋さんも店主の好みが出てて、私の嗜好とは合わないけれど、何だか嬉しくなってしまう。意志の感じられるレコード屋さんは、それだけでやっぱり魅力的な存在なのだ。今日は時間がなくてちゃんと見られなかったが、また行こう。

*1:物色してると手が黒くなった。

*2:森田童子のLPが沢山あって、あがた森魚の「日本少年」がディスプレイされていたのが印象的だった。