しもつかれで冬一掃

 しもつかれ製造2回目。今回全長40cm、直径10cmはあろうかという大根を使用したら、大鍋いっぱいにしもつかれが出来上がってしまった。どうしよう、食べきれるかしら……。しかし不安になっても食べてみれば、やっぱり美味しい。
 そういえば、しもつかれの材料は冬の残り物が多い。しもつかれで使う鮭は本来正月の新巻鮭の残り物。豆は節分の残り物で済む。そして上記これらを使おうとなれば、酒粕も大根も、最盛期は過ぎたものを使うことになる。しもつかれは、冬の美味しい食材を最後に美味しく片付ける1つの手段として生まれたのかもしれない。
 とここまで考えて、しもつかれを作り始めたら、冬もそろそろ終わりということか……という考えに行き当たる。冬が終わりということは、美味しい酒粕も大根も牡蠣も、またしばらくサヨナラということか。寒さに怯えなくて済むのは大変ありがたいが、何だか急に切なくなる。