映像の世紀 第5集「世界は地獄を見た」
ナチスドイツのブダペスト爆撃の映像から始まってちょっとズッコケた。あれ? ナチスドイツったらまだ他国に侵攻してるよ?
ナチスドイツがヨーロッパのあちこちの国々に侵攻して、無闇に領土を広げていたことを今回初めて知った*1。「相手に恐怖を植え付け、抵抗心を萎えさせるために」無差別爆撃と徹底破壊をあちこちで繰り広げたことも初めて知った。うわあ、これはあちこちの国で憎まれるわけだわ。ユダヤ人差別と虐殺だけなら戦争になるほど大きな問題にならなそうなもん*2だけどなあ? という漠然とした疑問が一気に解消。
爆弾投下およびV1・V2ロケットによる攻撃と、被害を受けた都市の様子が何度も何度も出てきた後で原爆投下後の広島長崎の映像を見ると、原爆の威力の凄まじさがよくわかった。爆撃やロケット攻撃後は街中のいたるところに瓦礫が残っているのだが、原爆投下後はきれいに更地なのだ。以前常石敬一の本を読んでいた時に見た「核兵器は殺傷力や破壊力が生物化学兵器よりも断然上だから、先進国(核所有国)は生物化学兵器を廃棄できるのだ」という言説が一目で納得できる映像だった。
メインテーマが第二次世界大戦なので、死体の映像が頻出。最初はげんなりしていたものの市街戦の犠牲者となった市民から兵士から餓死者から、もうあまりにごろんごろん死体の映像が出てくるので(日本兵の死体も登場するよ!)、段々げんなりするのを通り越して訳がわからなくなる。この戦争が、実際に体験した世代がまだ生きているくらい最近に起こったことだということがまた怖い。
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