祖父を霊安室に送り出した次の日、祖母が入院することになった。脚の浮腫がひどく、歩けなくなってしまったため。高齢者施設勤務という場所柄、脚の浮腫は何度も見たことがあったが、浮腫から水泡を形成し、それが剥けて大きな糜爛になっているのは初めて見た。浮腫あなどれじ。

[音楽] ジャパニーズ・ボンズ公演(1回目)

 お通夜に出席する。
 10年位前に初めて生のお経を聞いた時、お経がこんなに高揚感のあるものだったとは!と大層感激したことがあり、今回久しぶりのお経を大変楽しみにしていた。場所も前から2番目という好位置を与えられ、期待十分。……が、今回のぼんさんの読経には全然高揚しないし、面白みも感じなかった。あまりに気持ちが盛り上がらないので、やはりギンギンギラギラの悪趣味な飾りつけ、蛍光灯の白さが映えるホールで椅子に座って聞く、という環境設定が悪いのだろうか等々色々考える。しかし、その後家族の感想を聞くと皆一様に不満だったようなので*1、ただ単に本当にぼんさんのお経がまずかっただけのようだ。
 あと、現代語版のお経も途中で組み込まれていたのだが、あれは興ざめなのでやめた方が良いと思う。仮に「何言ってるのかわからないのではせっかくお経を読んでもナンセンスである。今の人たちに合わせた言葉でのお経が必要だ」とかいう考え方の下に始まった試みだとしたら、それはお経の魅力を全然わかってないと思う。お経は言葉の意味などわからなくても、リズムと抑揚で魅せて人を惹きつけるものなのではないかと。
 

*1:「棒読み」「一本調子」など、抑揚の無さに関する不満が多かった。私は合間合間でぼんさんが洟をすするので調子が途切れるのも気になった。