運命を感じると弱い

 母から「舞鶴引揚記念館に行きたい」と言われる。「祖父の引揚ルートを辿る」旅の一環である。私も行きたい場所ではあったが「冬になる前に行きたい」とはまた急な話である。10月末に行こうかと話を固めたところで、私の方に仕事が入ってしまい、頓挫する。11月の現地はもう寒くて雪も降るだろうし、今期の話は流れるかと思っていたら再び母から電話。「引き揚げてきたのは11月だったらしいから、是非11月に行きたい」と言う。仕事で流れてたまたま11月に行くことになりそうなだけだが、これも何かの縁か。天候や気温だけでも、祖父が日本の土地を踏んだ時の感じを体験できるかも、と思うと俄然意欲がわく。