ボランティアの難しさ

 6月に保護犬のボランティアに参加してから、今のところ毎週参加している。業務は愛護センター犬舎の掃除、犬の保清、散歩、給餌。行き始めて数回なのでわからないことだらけ。ベテランのボランティアは自分の仕事にかかりきりで、尋ねる度に戸惑われたり*1迷惑そうにされるのは心が削れる。教えてくれればいいんだけど、自分の仕事の手を止めて代わりに仕事をこなしてくれるので、結局手持無沙汰になるし。一方でベテランのボランティアが迷惑そうにするのも気持ちはわかる。ボランティア間でのチーム編成が成されていないため、(どうして私が教えなければならないのか)と思うところはあるだろう。しかし関係性は対等ではないので「こういう風にするんです!」とベテランから主張されるとこちらは黙るしかないし、質問すると露骨に煩そうな顔をされるし。あるベテランから「継続して来てくれる人はなかなかいないんですよ」と言われたが、業務は可愛い犬と戯れるだけでは済まないし、ボランティア間の人間関係はジワジワ心を削られるし、そりゃこの感じではリピーターは少ないだろうと思う。私も「犬をもっと知る」という目的がなかったら、もう止めていると思う。
 以前別のボランティアに行った時も思ったことだが、ボランティアの人間関係はつくづく独特である。チームワークで動くことを要求される課題を、誰もリーダーシップを取らない集団でこなすことがこんなに難しいとは。あと、訊いても教えてくれないのは何故なのだろうと思っていたが、教えること、教えられることに私が慣れきっているからわからないだけで、教えることは案外面倒臭いことなのかもしれない。さらに、教えられる側は「わからないことがあったら訊く」ものだと思っていたし、私も相手にそう期待するが、どうも「わからないことを訊く」が「教えたことに反論している」ように見えているようなので、どう調整していくかが今後の課題。
 ボランティアの人間関係は独特だから、戸惑うことが沢山起きるだろうと覚悟はしていた。面倒臭いし嫌だなあと思う一方で、この独特の人間関係に自分が今後どのような発見をし、どのように折り合いをつけて行けるようになるのか、楽しみにしている部分もある。

*1:少なくとも私よりも慣れているはずなので訊くのだが「どうして私に訊くの?」という反応をされる。