水芸

 職場からの帰り道、到着した電車に乗ろうとすると床一面に水芸の跡。思わずウォッと声を上げると睨まれる。見ると、その人の座っている前にも水芸の跡。まだ21時過ぎなのに、酔うの早過ぎるだろ……。おまけにターミナル駅に着くと、そそくさと席を移動している。こういう知恵は回るんだなあと感心していると、そこでもプチ水芸。おい。
 で、昔のことを思い出す。その時乗っていた電車は交換のため小さな駅に止まっていた。私は屋根のない暗いホームをぼんやり眺めていたら、急に激しい水音が始まった。にわか雨か!? と思ったら、向かいに座っていた女性が滝タイプの水芸の真っ最中だった。こんなこともあるんだなあと思って見ていたら、彼女はそこで下車してしまった。
 今回の水芸さんも、まだ終電まで時間はあるのだし、一通り水芸を終えてから電車に乗れば良かったのに。修業が足りんよ、修業が*1

*1:プチ水芸の後、前の座席の背をポカスカ叩いていた。私がおまえを叩きたいわ。