銭湯とゲストハウス

上記を書いていて、思い出したのが今年4月頃に見た新聞記事。

都内の銭湯「半減」危機…廃業検討45%(読売新聞)
 東京都内の銭湯の半数近くが、都の調査に対し、「廃業を検討している」と回答したことがわかった。
 うち3分の1は5年以内に廃業する意向を示したという。利用者が年々減る一方、外国人観光客の人気は高く、2020年の東京五輪パラリンピックでも“古き良き日本”を世界に発信する役割が期待されるだけに、都や業界団体は外国人向けのPR作戦を強化し、生き残りを図る。
 外国人観光客でにぎわう浅草。その中心部で天然温泉を引く銭湯「蛇骨(じゃこつ)湯」も、外国人客の姿が途切れることがない。湯船につかったニュージーランドからの観光客マレー・ジェイコブズさん(70)は「温泉はニュージーランドにもあるけど、銭湯の雰囲気は格別。日本が好きになった」と笑顔で話した。
 元々外国人客が多い蛇骨湯だが、昨年9月の五輪開催決定後、海外の有名観光ガイドに掲載されてさらに増え、今では40人近くが訪れる日もある。入浴券の販売機は日本語のほか英語、中国語、ハングルでも表記。店を切り盛りする室塚まるみさん(60)は「外国人のみなさんにも、日本の温泉の良さを味わってほしい」と意気込む。(後略)

 数年前に京都のゲストハウスに泊まった時、近所の銭湯へ毎日入りに行っていた。ここは船岡温泉をはじめ数多くの銭湯があり、私はすっかりその魅力に嵌ってしまったのだった。ゲストハウスの最大の難点はシャワールームしかない(風呂が貧弱)なことだと思う。そんなゲストハウスが銭湯と組んだら、安上がり旅行を志向する者にとってはこの上なく魅力的なタッグになると思うんだけどな。ゲストハウスは駅の近くよりも銭湯の近くに建てて、宿説明の際*1に近所の銭湯も必ず紹介したらいい。更には、銭湯と提携して「宿泊者は安く入湯できる銭湯割引券」を出すというのはどうだろう。浅草の蛇骨湯バックパッカー達に大人気なんていう記事を見るにつけ、ゲストハウスと組むことで、何とか銭湯が生き残ってくれないかな……と仄かな期待を寄せてしまうのだった。

*1:ゲストハウスはチェックインの時に『宿のルール』について説明する場合が多い。