アンネの日記、破られ続ける

アンネの日記>書店でも破られる被害毎日新聞
 東京都内の公立図書館で「アンネの日記」の関連図書が相次いで破られた事件で、東京都豊島区の「ジュンク堂書店池袋本店」でも「アンネの日記」2冊が被害に遭っていたことが警視庁目白署への取材で分かった。書店での被害発覚は初めて。
 目白署によると、一連の事件を受け、同店の店員が今月21日に書棚を確認したところ、1冊が数十ページにわたり破られていた。店では先月も1冊が被害に遭ったという。
 東京都教育委員会によると、これまでに都内5区3市にある38の公立図書館で、計308冊の被害が見つかっている。

 昼休み、休憩室のTVでこのニュースがまたやっていた。「何なんですかねえ」と私、「反共産主義者の仕業かね?」と、私の先生。反共産主義者なら「資本論」破くんじゃなかろうか。

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 このニュースを最初に知ったのは入院中、病院のベッドの上でだった。アンネ・フランクの日記って、破きたくなるような内容だったっけ。wikipediaで概要を読んだのだけど、思春期の子どもらしい健やかさに溢れた内容だった。自分がアンネの日記を読んだのは彼女より年下の頃で、その時は特別な感想を何も持たなかった。しかし大人になって見直してみると、健やかに成長している子どもが、差別政策によって命を奪われることの理不尽さや惨さを痛感して泣きたくなる。これを破くのは「人間性の否定」という声明だと思うんだけど、そう捉えて良いんだろうか。それとももう少し表面的で、反ユダヤ主義の発露とか衆目を集めることの快感だったりするんだろうか。何にしても警察頑張れ。あと犯人はいいかげんにした方が良い。調子に乗って破き続けていると、モサドが暗殺しに来るぞ。
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