そういえば

「僕にスニーカーを買って下さい」
「じゃあ私にも何か買って下さい」
という軽口を後輩と叩きあっていた。「いいや、『高いアクセサリー欲しい』とか言われたら困る」と後輩に返され、鳩が豆鉄砲食ったようになるわたくし。アクセサリーかあ……アクセサリーを誰かに買って欲しいと思ったことなんて、多分生まれてこの方無いと思う*1
 こういう軽口の応酬の時は、いかに気の利いたことをパッパッと返せるかが勝負の要だが、後輩が例に挙げた「アクセサリー」を非常に唐突に感じたこと、そしてアクセサリー以外の気の利いた欲しい物も思いつかず、思わず口ごもる。大体「誰かからプレゼントして欲しい」とか、少なくともここ15年くらい考えたことがない。欲しい物は自分で手に入れることをまず考えるしな。手に入れるまでの過程も愉しみの1つだし。
 しかしそうか、アクセサリー類を他人に贈ったり贈られたりする人たちがいるのだな、そして私はそういう人たちの世界から随分離れたところで長く暮らしているのだなあと、何だか遠い目になってしまった。

*1:恋人がいた時も、アクセサリー類を恋人から欲しいという欲求はあまり無かった。何故だろう。