父と歩く

 早朝、父と犬の散歩に行く。私の家がある地区をぐるっと大回りするようなルートを通り、私が通った小学校にも行った。廃校になったと聞いていたのだが、建物も校庭も全然荒んだ様子が無かった。流石田舎、荒らす若者もいないのかと思ったら廃校は去年らしい。では荒れてくるのはこれからか。
 父と散歩していて興味深かったのは、行く道々にある畑の品評を行うことだった。この白菜の出来は良いだの、ここは間引きをしないから苗が十分に育たたない、ここは土を入れ替えてまで頑張っている、云々。父自身も5-6年前から畑を作るようになっているので他の人の畑が色々気になるのだろうが、趣味の畑づくりとはもっと個人的な仕事だと思っていたので、こういうところでも他人の様子が気になるものなのかと感心する。あと、盆栽やってる爺さんの気持ちってこんな感じなんだろうか。
 5kmくらい歩いて帰宅。朝から今日は随分歩いたと一息ついていると、犬と父はケロッとしていた。恐るべし……。