爆音映画祭が福岡にやってくる

今年のクリスマスはこれ!

 生ける仕事マシーンと化して数カ月、仕事以外の色々なことに対する興味を失っていたのだけど、これだけは楽しみにしていた。

爆音映画祭2012 in Fukuoka
爆音上映は文字通り大音量での上映なのですが、ただ単にボリュームを上げるだけではありません。音量を上げた時に音が割れたり聴き難くなったりしないように、機材を揃え、音をミキシングするオペレーターの力を借り、たっぷりと時間をかけてその映画の音を調整します。
小さな音では聴こえて来なかった映画自体が孕んでいる独自の音、物語の奥に潜んでいるその映画を支えている音、つまりその映画の可能性と広がりとを客席に届けようという試みが「爆音上映」だと言えばいいでしょうか。(後略)
(爆音映画祭とは?)

 東京や神戸、広島で開催されたという報を聞く度に「どうして福岡でやってくれないんだ……!」と身をよじっていたものだけど、ついに満を持しての福岡開催。ケミカルブラザーズのドキュメンタリー「Don't think」が入っていないのは残念だけど*1、「サウダーヂ」が上映される! これは絶対観に行く! あとは何を観ようかな。あれも観たいしこれも観たいし……。欲望はつきないが、しかし大音量に数時間晒されるとどうしても疲れるので、自分の体力のキャパシティと観たい映画のバランスを考えながらスケジュールを見ている。福岡に泊まって通うことも考えたのだが、ホテルがどこも満室で閉口。クリスマスだからか? それにしてもビジネスホテルのシングルルームまで満室なのはどういうわけだろう。

映画と音量

 ところで、爆音映画祭の話を周囲にすると、何だか薄笑いされるというか「映画を大音量で見ること? それの何が面白いんですか?」みたいな顔をされるのがどうにも納得いかない。全然違うんだけど、どうしてわかってもらえないかな。
 私は初めて「鉄男」を映画館で観た時の感激を忘れない。「鉄男」を初めて観たのはビデオでだった。NHK-BSで放送されていたのを衛星放送が入っている家の友達にビデオに録ってもらった。それからずっとビデオで見ていたのだけど、大学生になってから映画館で観られる機会があって「大画面で観てみたい」と思って観に行った。しかし、大きな映像よりも、音の方がずっと印象的だった。ビデオでは気がつかなかった音があったり、主人公と恋人の攻防における息づかいの生々しさや迫力がたまらなかった。映画館で観ることによって「鉄男」はもっと魅力的であったことに気づいたというか、映画館で観なければ気づかなかったと思う。
 というわけで、気になった映画と好きな映画はできるだけ映画館で観たいと思っている。そして今回の爆音映画祭は通常の上映よりも特に音に焦点を当てた上映になるわけで、どんな風に聞こえてくるのか今から物凄く楽しみ。

鉄男 [DVD]

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*1:しかし福岡では初めての爆音映画祭であることを考えると、古いロックのファンが多い福岡で上映するならそりゃケミカルよりストーンズだろうて。とも思う。まあしょうがない。