絶頂天+ at四次元(福岡)

 出演順は以下の通り。

  1. エツ時
  2. HATSUTORISM CRACK BAND
  3. 石頭地蔵
  4. TiTTy TwisTER
  5. 倉地久美夫

ほぼ定刻通りに開演*1、終演は22:50くらいだった。

エツ時

 緑のつなぎに黒のニットキャップ、顎には白い当て物をした男性1人によるギター弾き語り。この人は顎を怪我しているのか? と思ったら、どうも粉塵用マスクを下にずり下げていただけらしい。
 入ってくる言葉を使うのってやっぱり難しいなあと思いながらまったり見物、時々ウトウト。

HATSUTORISM CRACK BAND

 全く知らないバンドだったのだが、演奏が始まると音に誘い出されてフロアで観ることになる。高校生のようにさえ見える若い男性ばかりの3ピースバンド*2、でも巧い。ベースの音が物凄く硬くてベキベキ鳴っており、ちょっと楽器じゃないような音に聞こえる。あらやだ、いいじゃないの。ハードコアな楽曲で、こういうのは自分は苦手だと思っていたのに、気持ち良く聴けて意外だった。いつの間にこういうのが聴けるようになっていたんだ私。borisやfuck waveで土台ができたのか? それともこのバンドが良いのか? 「うわあカッコいいなあ!」と盛り上がって聴いてる自分が不思議で仕方なかった。
 絶頂天には、今まで何度か見て「絶頂天=割とユルユルなイベント」というイメージがあったので、今回倉地さんと石頭地蔵を観られること以外に一切何の期待もしていなかったのだが、これは予想外の掘り出し物。また観たい。

石頭地蔵

 ギターとボーカルの人はいつも通り白のシャツに白のズボンであったのだが、ブラックライトのせいでセッティング中に全身が発光していた。ブラックライトって凄いなーとしみじみ見物。
 「ロダン」で開始(多分)。絡み合い、もつれ合いながら形を変えていく糸のような音像を眺める。最近あまり観ないタイプの音だよなあ。ギターの音そのものはあまり変えず*3、細いけど数が多くて。
 で、何度か観ているのにこのバンドのドラマーに関する記憶が全くないのはどうしてなのかと思っていたが、単に全く見えないからだったとわかる。フロント3人の影に隠れて見えないのだ。もうびっくりするくらい終始見えない。そうか、こりゃ記憶にないはずだわと超納得してスッキリ。

TiTTy TwisTER

 60年代な音で、何だか懐かしい。ボーカルの女性のズボンと上着の間から腰回りのお肉がちょっと見えていて、最近めきめき増量中の我が身を振り返ったりする。そしてウトウトしたりする*4

倉地久美夫

 フロアにて「会社が終わってから来たんだってさ」と誰かが話していた通り、ワイシャツと革靴の倉地さん。珍しいものを見たような気になってたら、演奏時は靴下になっていた。
 「蘇州夜曲」のカヴァーでで開始。私は職場(高齢者施設)で流れる李香蘭のオリジナルしか聴いたことがないのだが、あの夢幻の合間をたゆたうような曲が、少し夢から醒めたような、でも大事なものに触れている時のようにに聴こえて、ちょっと息を詰めて聴く。「この人が演奏するとこんな風になるんだ!」という、カヴァーの面白さを存分に堪能。その次のロシア民謡のカヴァーも、1年半ぶり? くらいに聴いた「阿蘇のだるま」も、随分こなれてきてて面白かった。今回、演奏曲数こそそれほど多くなかったけれど、久しぶりに倉地さんを満喫したように思う。あと、立ったまま寝ているお客さんがいて、しばしばゆらゆらと揺れ、ビクッとなっていた。先日の私も周囲から見たらこんな風だったのかと初めて知る。
セットリストは多分以下の通り。

  • 蘇州夜曲(カヴァー)
  • ロシア民謡(カヴァー、タイトル失念。本国では「家族皆で歌う歌」らしい。)
  • 正月の御挨拶(インスト)
  • ミソラヒバリ*5
  • 阿蘇のだるま
  • うわさのバッファロー

*****

 イベントそのものへの期待は薄かったのだが、予想外に面白かったし、時間も長過ぎず短過ぎずだったし、ええもん観たわーという気分になった。物凄く眠かったのに殆ど眠らず過ごせたし。そして、電車に乗って座った途端に爆睡、次に目が覚めたら最寄駅1つ前だった。やっぱり疲れてはいたのだな。

*1:多分。私が開演時刻10分後くらいに入ったらちょうとエツ時が話しているところだった。

*2:公式サイトがあったので見てみたら、ドラマーはサポートだだそうで、今のところベースとギターの2人編成らしい。そして、「ハットリズム」なので服部さんという人がいるバンドなのかと思ったら違った。しかも「ハットリ」じゃなくて「ハツトリ」らしい。

*3:ギターもベースも一切エフェクターがなく、足元スッキリだった。

*4:開演前、物凄く眠かったのに眠る時間が取れなかったので、むしろ熟睡せずにここまで自分がもったことに驚いているくらいだった。

*5:「味噌がいっぱい」の2010版?