Chicago Club Night #26 muffinほか at STUDIO STUFF(福岡)

 いかにもこのイベンターらしいラインナップ、音も大体知っている人ばかりのラインナップ*1、好物ばかりで楽しみにしていた。
 例によって電車に乗り遅れる。開場兼開演時間より10分ほど遅れて現地到着すると、まだ開場受付も始まっていなかった。あら珍しい。物凄く慌てたのだけど、何だか慌て損の気分。

vapour trail

 昔見たナイトテラーとか思い出す。どんどんどんどん沈んでいくわたくし。寝る時に聴いたら凄く気持ち良さそう。

Kervey Heithel

 この辺りからお客さんが増え、前に詰めるようにアナウンスが入る。後ろを見ると、おお30人くらいは入ったかな? 最初「客より演奏者の方が人数多いんじゃ?」「ペイするのかコレ?(←要らぬ世話)」とか思ってたのだが、まあこれなら安心だわ、と。男の人のギターがグワーンと鳴らしつつ、音を抑えるエフェクトをかけてた。すると音に遠近感が出る。へーこんなやり方があるんだなあ、と唸る。

ニール☆UMA

 初・生ニール☆UMA。4人編成になったり5人編成になったり、ベースが交替したりドラムが交替したり、なんでんかんでん。ベースからドラムになった人が、どの曲の演奏時も内言だだもれの表情をしており、内心「君の顔が好きだ」に認定する。
 はっぴいえんどラリーズ、その他諸々の姿と何処か重なるものがあり、決して新しくはないのに(ないから?)、見てると目尻が下がる。ハーモニーが綺麗。時折、場を切り裂くように入る城戸さんのギターがイイ。「あとに引くうた」に、じわっと胸が熱くなる。
 演奏準備中、ステージ前に団子が供えてあることに気がつく。昨日が中秋の名月だったからか?

muffin

 アンデルセンズのドラマーとアンデルセンズのフルートの人、それから知らない人がギターでサポートに入り、4人編成のmuffin。以前見た時は小野崎さんがサポートに入っていたような覚えがあるので、アンデルセンズ界隈の人なのだなあと考える。
 2年位前ちらっと見かけた時に惹かれるものがあったので、今回じっくり聴けることを楽しみにしていた。しかしニール☆UMAで一通り満足してしまって、何だか消化試合のような感覚に陥るワタクシ。客も引き潮のようにいなくなり……好き好きだと思うが、トリの出演者を見ずして帰る人の気持ちがさっぱり理解できない。
 特に最初の1、2曲、何だかチャカポコして聴こえたのだが、アンデルセンズ界隈の人たちの特徴なんだろうか?*2 最後の2曲は綺麗にまとまって聴こえて何だかホッとしたので、自分はちゃかぽこした音には落ち着かないのだなと思った次第。

静かに持続する意志

 イベンターが福岡を離れたため、実に1年ぶりの福岡開催となったChicago Club Night。馴染んだ土地とはいえ、遠隔地からのセッティングは大変だったことだろう。利益が出るわけでなし本職でもなし、多忙になることは十分承知の上で「でも、やるんだよ」と決意するイベンターには本当に頭が下がる。
 軍艦島が観光名所として一般公開された時も、長崎刑務所が取り壊し前に一般公開された時も思ったことだけど、静かに持続する意志に支えられて実現する物事、続く物事を私はここ数年でいくつも見ているように思う。そして、これらの人たちのおかげで良い思いをさせてもらっている。いつもありがとうございます。そして、これからもその情熱が続かんことを。

*1:vapour trailのみ未知。

*2:アンデルセンズも可愛らしいおもちゃのような音像が浮かぶ。