エッシャー:空間泥棒の挑戦 at 福岡県立美術館
帰り道の途中で県立美術館の表示を発見してエッシャーの展覧会が行われていることを思い出し、初めて県立美術館へ行く。
須崎公園とその周辺は30年くらい前に「文化的で閑静、しかし買い物にも便利!」を売り文句にしてたんだろうなあというひなびた雰囲気のあるところだった*1。須崎公園は噴水があったり蔓植物のアーチがあったりして洒落ているのだが、植物の手入れが行き届いていない感じで妙に雑然としていたし。小さな煤けた野外ステージの周囲はホームレスの集落ができていた。なんか久しぶりに見たぞ青ビニールシートの住宅。そしてこういうひなびた雰囲気は大好きなので、天神の再開発の波をここが受けなかったことを喜ぶ。
県立美術館は小さい建物で、須崎公園の雰囲気によく合っていた。こんな小さい美術館だし、ハウステンボス美術館のコレクションだというから大したものは来てないだろうな*2、つうか入館料1100円は高えよと内心ブチブチ文句を垂れていたのだが、いざ見始めるとやっぱり楽しかった。
エッシャーといえば「だまし絵」と呼ばれる錯覚を利用した絵や幾何学模様が次第に変化していく一連の作品群だが、そのような作品を作る前の若い頃の作品群も紹介されていた。木立の中から建物を見たのとか良かったなあ。木立の大きな陰影と、その向こうにかすんで見える建物が夏の夢のようだった。そして、本命のだまし絵、変容していく繰り返し模様達。特に変容していく繰り返し模様には永遠や無限を感じて、見ていて本当に飽きない。ずっと見ていると気が遠くなるような感じがする*3。
出口のところにあったアミューズメントショップでは、だまし絵(部分)のガチャガチャと、だまし絵フィギュアが販売されていて驚愕。何でもガチャガチャになるね……。YUJIN、節操無いなあ。滝のフィギュアは良かったが、5000円ではさすがに手を出す気にならない。とりあえず、カライドサイクルの本はそのうち買おうと思う。十二面体作りたーい。
- 作者: ドリス・シャットシュナイダー&ウォレス・ウォーカー
- 出版社/メーカー: タッシェン・ジャパン
- 発売日: 2002/05/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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