石井聰亙の古い映像を観た&インタビューを読んだ

 昨日私は石井監督のDVDBOX発売記念イベントに行って、かつて田舎の女子中学生だった頃に憧れた*1狂い咲きサンダーロード」や「シャッフル」の一部映像を観ることができた。動物的な『たぎっている』感じ、興奮と恐怖と衝動性がごたまぜになった感じ、デスマッチにも相通じる熱くてどこか馬鹿っぽい感じ、凄くカッコ良かった。ライヴみたいだと思ったもん。しかし、「ライヴみたい」ということは、こうやって暗闇で大画面で大きな音で見聞きしているのと家で見るのとでは受ける印象が全然違うんだろう*2。この人の映画は映画館で観ることを前提に作られているんだなあとしみじみ考え、以前監督が自身の2005/11/22・12/18付のブログで「映画複製物鑑賞術心得・七箇条」として書いていたことの意味をようやくちゃんと理解したように思えたのだった。
 しかしそうすると、今回のDVD-BOX発売が凄く不思議なことにも思えてきた。DVDにして発売するということは、茶の間で蛍光灯の白い明かりの下で観る人が出るということだ。携帯の呼び出し音が鳴ったりお母さんに風呂がわいたわよーとか言われて映画を中断したりすることになるということだ。それは監督的に不本意なことなのでは?
 そんなことを思っている矢先、ロフトでもらったフリーペーパーを読んでいたら、石井監督のインタビューが載っていた。(続く)

*1:私が石井聰亙のことを知ったのは中学生の頃。なんか色々思い出してきたので近いうちに思い出話としてまとめて書くと思う。

*2:塚本晋也監督の「鉄男」も大好きな映画なのだけど、ずっとビデオで観ていてその後映画館で観てみたら、映画の圧倒的な生々しさと迫力に驚いた記憶がある。