「ハチミツとクローバー」①〜③巻

 登場人物が全員片想い設定と聞いた・表紙の絵が気味悪い ということでずっと食指が伸びなかった漫画。でもとりあえず読んでみた。

 読む前に女の子が主役と思い込んでいた*1のだが、男の子の視点で物語が進む話なんですねコレ。大学生活のドタバタに恋愛のエピソードが挟まれていて、主人公の心情に段々恋愛絡みのものが増えていくあたりは自然な流れで読みやすかった。この後更に恋愛に絡んだ心情が増えていくんだろうか。
 ピンと来なかったのは、3巻かけて1年半くらい時間が進んでいるんだけど、ようやく主人公の気持ちは「恋」としてまとまり、山田は未だに片想いを引きずり続け……心情の動きが遅くね? しかも主人公も他の登場人物達も、あまり動かない。ただ思って、触れずに見てる。何でー? 何でこんなんなの? 動かないんじゃなくて動けないのか? どうも感覚的にピンと来ない。淡く儚く美しく切ない恋、みたいな感じがピンと来ない原因なのかしら。同じ(?)『触ることもできない』恋でも、「グレープフルーツちょうだい*2」は身をよじる位堪えるから、『触らない/触ることもできない』こと自体がピンと来ない原因ではないと思う。
 私は女性向けの漫画で描かれるテーマや心情の理解が物凄く悪い傾向が元々あるので、あと5年くらいしたらわかるようになるかなあと思ったりもする。あと、漫画喫茶で読むより買って家でゆっくり読む方が理解出来るかもしれない。

 そしてこの漫画の映画化は、凄く大々的に宣伝がうたれていた。ラフォーレでは映画化に伴う無料写真展が開催されていたし、車体に絵柄がとペイントされた山手線も見た。そこまで盛り上がる漫画だろうか? 全然ピンと来ない。もっと巻を読み進めていけばわかるようになるかしら。

ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス)

*1:女の子の視線で語られる片想い漫画はグズグズ鬱陶しい印象があるので、それも読む気がしなかった理由。

*2:ゆらゆら帝国の曲。「ライヴ」収録バージョンの身に迫って来るぶりは半端ない。

ライブ

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