イベント「ハイコレVol.69」at VooDoo Launge(福岡)

 6時半きっかりに会場に到着すると、ぐるりと並んだ人、人、人。3階が会場なのに、1階まで人が並んでいる。久しぶりにこんなに人が並んでいるライヴに来たな。ハイコレに何度か来たことがあるらしい人に尋ねると、いつもこんなに多いわけではない、今日は開場開演時刻が同じだからではないかとのこと。なるほろ。しかし列が一向に動かんのはどういうこっちゃ。
 6時半を5分ばかり過ぎたところでドラムの音が鳴り始める。リハーサルがまだ……なワケはないから、ああ間に合わなかったよドグラマグラ。あんなに前情報仕込んでもらったのに、とガックリ。
 初めてVooDoo Laungeに来たのだが、理想的なハコですなココ。広過ぎず狭過ぎず、座るところも沢山あるし、何よりコインロッカーがあるところがポイント高い。
 入場と同時にフロアに飛び込む。あんなに並んでたのに全然入ってなかった。入場の捌きの手際が悪いのでは?

ドグラマグラ

 私が入場した時には既に演奏開始から20分が経過していた。ブリブリに力が漲った演奏。ナーダム千里眼もロックンロォール! という感じ。これこれこの感じ、ココロ鷲掴まれっす。ドグラマグラで初めてばっしばし踊った。考えてみれば、ようやく念願叶った格好かも。同じようにふらふら頭を揺らしながら踊る人たちが数人いて、演奏終了時のリアクションも若い客層が中心のイベントによく見られる、見慣れた反応が。今まで、何となく自分が異邦人のような感覚があったのだけど、今日はすげえ馴染んでいたような気がするよ。そうか、こういうイベントに出る時が狙い目(←なんの?)なのかと考える。

オオクボT

 秋葉原御茶ノ水ディスクユニオン新宿本店に行ったら遭遇しそうな風貌(バンダナ・ヘビメタ?Tシャツ)をしてフライングVを持ったおいさん。ヘビメタみたいにギターを鳴らして「お゛お゛ー」と最初唸ったので、この人ひとりハードコアなのか!? と思いきや、客いじりとコント風のパフォーマンス。皆ゲラゲラ笑ってたけど、私は何だかよくわからなかった。不幸なことだと思うけど、そもそもお笑いって何が面白いのかよくわからないことの方が多いのですよ。
 そして、オオクボTが「おまえらー、俺が欲しいかー!?」と言った時、私は咄嗟に「いらなーい!」と応えそうになっちゃったのに、ちゃんと「ほしーい」「ほしーい」のレスポンス。福岡のお客さんは優しいし反応が良いなあと思った。

GINZA LIGHTS

 3ピースのギターバンド。紅一点。典型的なギターバンドの構成という気がしたのは私だけか。ギターの音の感触が好みで、「お?」と思うが、歌が始まるとなんかあらゆる意味で若いバンドという感じ。眠ってしまう。

nontroppo

 ダヴバンドだと聞いてて、「ダヴといえばチルアウト」みたいなイメージがあったのだが、予想に反してハッピーで活発な色合いの音を出すバンドだった。このイベントを主催しているボ ギーさんのバンドということもあり、固定客がついているのかフロアで楽しそうに踊る客多し。バンドのこなれた感じも素敵。歌詞「とぅるるるっとぅるっとぅとぅ」のムニョムニョした感じも好みだ。楽しかったのだが、酔っ払っているのかちょっとハイになり過ぎているのか、狂ったように踊る男の人が直後に複数いて危なかった*1。予想外のところで後ろからぶつかってこられると、眼鏡が飛びそうで怖いのですよ。更にボ ギーさんがダイヴ! ロボットダンスの時によく見られる点滅照明になっていたので目が痛い。ボ ギーさんと男の人のくんずほぐれつしている肉だんごが(照明の視覚効果で)ゆっくりゆっくり近づいてくるように見えるが、ボーッと見ていたら巻き込まれかねないので危なくて仕方なかった。また見たいけど後ろで見ている方が無難かも。

水中、それは苦しい

 名前が気になって、楽しみにしていたバンド。ボーカルの人が物凄く声が出にくそうで、ステージ暑いっぽいし*2、大丈夫かと思っていたら、喉の調子が悪くてドクターストップがかかっている状態だったらしい。ツアー中らしいが大丈夫なのか―? なんか冷や冷やして落ち着かなかった。あとボーカルの人は香取慎吾に似てると思う。
 コントでよく見る「面白いこととか変なフレーズを一発言って音で区切る」というのを何回かやっていた。「サンダーウェディング」とか面白かったけど、既にオオクボTを観た後だったので、ああまたこういうのかあ、と思う。こういうのは一イベントに一バンドでいいなあというのが正直な感想。そういえば、年末にシェルターでイベントを観た時54-71の人が変な動きをして客の笑いを誘っていたが、今流行ってんですかねこういうの。
 あと「カミングアウトの撤回」というフレーズにはやられた*3。しかも耳に残った。現在、どうかすると♪かみんぐあうとのてっか〜い♪と脳内で歌が流れる状態に。

ドラびでお

 ドラムとPCのみ。似たような構成でやってる人たちは沢山いるのだろうけど、初めて見る構成に物珍しさでいっぱい。
 ステージにPCの画面が映し出され、わーガイジンのねえちゃんがおっぱい出していっぱいだーと思っていたら……ん? ああ、これは一般ルートでの流通は無理だわなあと納得。はてなキーワードでは、ドラびでおのDVDは「著作権侵害名誉毀損猥褻物陳列罪、図画法違反等のDVDで考えられる法律すべてパーフェクトに触れ、ギネス級の違反物と賞され発売直前に絶版される。」と書いてあったが、政治的な規制にも多分にひっかかるだろコレ。
 ドラムの人が特定の太鼓を叩くと特定の映像が出るようになっているっぽくて、画像がサンプリングされたみたいにぱぱぱと繰り返されたり展開したりする。面白いなあ。猫ひろしという人も初めて見た*4。しかし、終電の時間間近なために途中退出に。ああ、北九州ならともかく、福岡でまで終電の時間を気にしなければいけないなんて! 後ろ髪を引かれる思いで中座。最後まで観たかった!

 面白かったけど、遅刻するわ途中退出を余儀なくされるわで色々と不完全燃焼感が残った。残念だわ。

*1:あまりに踊り狂っているので、見ていて面白かったが、あまりじろじろ見るのも失礼だよなあとか一応悩んだ。

*2:ドグラマグラ谷本さん・ボ ギーさんが演奏中に飲み物を調達していたので、暑いか乾燥がきついのかと思った。

*3:どう受け取ったら良いのか対処に戸惑う告白がカミングアウトなわけですが、そんなへヴィな告白を撤回されたらもうどうしたらいいのか全くわからなくなって大混乱するだろうな、ということを瞬時に考えて、カミングアウトの撤回ってとんでもねえな、でも思いつきもしなかったよ、やられた。と思ってしまったのだった。

*4:何故か名前だけ知っていた。どういう文脈で聞いたのかすら思い出せないくらいの漠とした知り方だが。