すごい、すごいよインターネッツ 

 Alastairという画家がいる。この人ワイルドの著作なんかにちょこちょこ挿絵を描いていた人。ワイルドの挿絵といえばビアズリーが有名だが、Alastairの絵はビアズリーよりもっとデカダンで猥雑。そして濃ゆい。
 私は7〜8年前にあった、ビアズリーを中心に20世紀末のちょこちょこした画家さんの絵ばかりを集めた展覧会を観に行った時にAlastairを知り、いっぺんで惚れた。で、何故か今日不意に「Alastairの画集って出てないんだろうか?」と思い立ち、本腰入れて調べてみたわけです。
 和書ではないだろうから、洋書の古本中心で探していたのだが、なんと日本の奢覇都(サバト)館*1というところが2000年に限定版で画集を出していた。
 5年前の限定本ではいくらなんでももう手に入るまい。じゃあ書評だけでも見たいわ、ってんであちこちカチカチ見ていたら、何と新品取り扱い書店を発見。即在庫確認メールを出す。明日には在庫確認のメールが返送されてくる予定。
 九州の片田舎に住んでいるにもかかわらず、極小出版社の5年前の限定本を購入できるかもしれないという状況にクラクラする。インターネット凄いよ凄過ぎる。10年前にはこんな状況考えられなかったよな。欲しい本が買えるかもしれないのは嬉しいんだが、なんか世の中の速さについていけない。

*1:なんか凄い名前というかいかにもな名前というか。この出版社、他にもアルトーとかバタイユとかジュネとかお好きな方にはたまらない人達の著作をばんばん出しているところだった。HPはこちら。http://www.h3.dion.ne.jp/~sabato/