千葉中南部大停電

 私の親族は千葉県南部在住である。特に親しい友人も住んでいる。今回初めて「身内(とそれに近い友人)が災害に遭う」体験をした。現住地が冠水したり、土砂崩れに遭ったりしたことはあるが、自分の特に近しい人が災害に遭ったのは初めてのこと。色々思うところがあるのでメモしておく。

9/8 

 海から直接上陸してくる、しかも台風の右側に当たるということで「うわ、嫌なコース」とは思った。母に一度電話してから寝た。

9/9

 停電しているというニュースが早朝から流れている。しかしそれ以外はあまり被害を伝える情報は入っていない。家族の携帯に電話するが、いずれも繋がらない。固定にも電話するが、こちらも繋がらない。ちょっと被害はひどいのかもしれないと思った。「連絡ができるようになったら連絡して」とメールを打った。夕方になっても連絡がないし、かけても繋がらない。停電はまだ復旧していない様子……どころか、送電線の鉄塔が倒れたとの情報。これは予想よりも大ごとになっていると感じる。

9/10

 県内あちこちで断水しているらしい。停電、断水、おまけにこの暑さでは死人が出るぞ。去年の豪雨災害のことと重ね合わせて焦る。電話は相変わらず通じない。災害伝言板にも連絡は入っていない。君津までの災害状況の話は少し入ってくるが、君津以南の情報がなかなか入ってこない。水道局や市役所のHPを見ても、被害状況はわからない。ニュースは内閣改造の新しいメンバーのことでもちきり。環境相になった小泉さんが「(環境相になって真っ先にすることとして)福島に行きたい」と答えていて、「まずは千葉に行け!」と真っ黒な気持ちに。熱中症死のニュースが出て、父母は大丈夫だろうかと焦る。

9/11

 少しずつ、Twitterに君津以南の情報が上がるようになってくる。よく知っている建物が変わり果てた姿でアップされていて、ショックを受ける。断水はしているという情報もあるし、していないという情報もある。一部が断水しているということなのだろうが、では父母の住む地域はどうなっているのか? 電車も高速バスも止まっているようで、高速道もやっと通れるようになったかどうかのようだから、物流も止まっているだろう。こんなに長く停電・断水しているのに、災害対策本部を内閣が設置したとか、自衛隊が派遣されることになったとか、その手の安心できるような情報が入ってこない。電話は相変わらず繋がらない。直接乗り込むことを考え始めるが、この交通状況で果たして辿り着けるのか甚だ心許ない。

9/12

 午後、母からメールが入った。停電が解消したとのこと。水は止まっていなかったらしい。とりあえずホッとする。物資の不足も今のところないらしい。

9/13

 親戚や親しい友人に連絡。皆物資の不足等はないとのこと。

ここまでのまとめ

 内閣の初動の遅さに怒りを感じるような、呆れるような、何とも言えない気持ちになる。去年、大雨で立ち往生しているのにラジオやTVが通常放送だった時、赤坂自民亭のニュースが流れた時、何とも言えない怒りはあったが、(地方だからこんな扱いをされるのだろう)と思っていた。しかし今回は首都圏の災害だというのにこの扱い。首都圏も平等に見捨てるんだ!(過疎地域だから?)と、呆れる。未だに(これを書いている今は16日)国の災害対策本部も立ち上がっていないしな。