ぼくのかんがえるとば

 ずっと三重県東部に行きたかった。しかし自転車で行くとなると、名古屋を通過しなければならない。輪行でも乗換えなければならない。あの車が多いエリアを、使いにくい駅を、通ることを考えるとイマイチ気が乗らずにいた。しかし今日、いつものように愛知県地図を眺めていて、常滑から津行きの高速船が出ていることを知る。こ・れ・だ! これですよ! これを使えば、名古屋を通らずに三重県へ渡ることができる!!
 というわけで、今年の年末年始旅行は三重県東部に決定。高速船で三重県に渡り、四日市〜鳥羽までを散策することにした。工業地帯である四日市も楽しみだし、庶民の娯楽の殿堂・伊勢鳥羽も楽しみ。
 私が初めて鳥羽を知ったのは、おそらく都築響一の本でだったと思う。そこに載っていた鳥羽国際秘宝館に度肝を抜かれた。

ROADSIDE JAPAN―珍日本紀行 西日本編 (ちくま文庫)

ROADSIDE JAPAN―珍日本紀行 西日本編 (ちくま文庫)

↑多分この本。そこで見た鳥羽国際秘宝館は、軽くトラウマになりそうなインパクトを私に残した。小学校の理科準備室のような臭いが甦ってくるような古さと、70年代が思い描いた近未来風のマネキン、極彩色のキッチュ。今や鳥羽国際秘宝館は現存しないが、鳥羽はかつて観光地(+歓楽街)として栄えた場所であるらしいことを知った。立ち位置としては別府とよく似ているのではないか。しかし別府のように素晴らしい温泉があるわけでなし、今はどうなっているんだろう。私の頭の中では、鳥羽は40年くらい前の建物が大して改装もされずぼこぼこ残っていて、廃墟と現役の建物が混在している街になっている。MIKIMOTOの真珠島だけがブイブイ賑わっていて、正月にもかかわらず中高年のおじさんおばさんが中でひしめき合っており、「いいわー」「素敵だわー」とか言いながらあれこれ品を物色している。そして脳内の鳥羽テーマソングは八十八ヶ所巡礼の「PALAMA・JIPANG」。

 ……そろそろ鳥羽の人から怒られそうだが、考えるとワクワクして仕方ない。実際の鳥羽はどんなところだろう。
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 会長(仕事の大先輩)に、年末年始に真珠島へ行こうと思っていると話したところ、「真珠島でしか売られていない限定グッズがあるらしいよ」と言われる。各干支をモチーフにしたキーホルダーか何からしい。怒られそうと書いたものの、私の鳥羽予想は案外イイ線いってるのではないかという気がしてきた。