初夢

 初夢は二本立てだった。
 1本は職場(高齢者施設)の閉鎖棟にいる60代の利用者(実在しない)が、らっきょうを手元で管理したいというので、どうしたら良いか頭をひねっている夢。閉鎖棟では紛失や事故の危険性があるため、利用者が私物管理することはあまりない。特に食べ物は腐らせてしまったり、他の利用者に与えて誤嚥事故を起こしたりする可能性があるので、所持させないことが原則になっている。でも、できれば希望は叶えたいもの。1-2個パックに入れて手元に持っておくだけなら……腐らせる可能性があるか。パックに日付を書いておけば、食べて良いかどうか他スタッフが判断できるか? とか物凄く考え込んでいた。家族や親類が沢山会いに来ているこの人は、目の前の家族よりもらっきょうを手元で管理できるかの方が切実な問題のようで、その様子を(気の毒だなあ)とじんわり思った。
 2本目は職場の栄養士さんが「味噌汁食べますか?」と訊いてきた夢。大根の味噌汁だが、味噌と共にクリームチーズを投入しているらしい。最近、味噌とチーズ、酒粕とチーズの相性って実は良いんでないの? と考えていて、美味しい食べ方を考えているところだったので、それがそのまま夢に反映されたような恰好。
 らっきょうにチーズに味噌に酒粕と、何だか臭いものばかり夢に見ている。何か臭かったんだろうか。そして縁起は良いんだか悪いんだか、さっぱりわからん。