「日本人は何を考えてきたのか」1・2・3

 凄く面白い。足尾銅山鉱毒問題が今も続いている問題だとは知らなかった。中江兆民の思想も全然知らなかったし、自由民権運動板垣退助しか知らなかったから、東北での自由民権運動の広がりや、秩父事件との繋がりも全然把握していなかった。知らないこと、読んでみたくなる本はまだまだ沢山あるなあ。テーマによっては100年以上前の話題なのに、今も全く古びていないのも(そういうテーマを選んで番組を作っているのだろうけど)、刺激的。
 一時期水俣病関連の著作ばかり読んでいて「水俣の経緯はフクシマの今後を考えた時、非常に参考になるだろうなあ」と思っていたけど、水俣足尾銅山鉱毒事件から多くを学んだ部分があると知る。そして在り方としてはむしろ足尾銅山の経緯の方が参考になるのかもしれない*1
 この「日本人は何を考えてきたのか」は、NHKの戦後証言史プロジェクトの一環にあるシリーズ番組で、年明け1月から兄弟シリーズに当たる「日本人は何を目指してきたのか(東北特集)」が4回連続で行われるらしい。私の父は東北出身者で戦後生まれだが、子どもの頃の話を聞くと「そんな貧乏暮し、九州の現100-110歳世代からさえ聞いたことがない……ホントに戦後生まれか?」とドン引きするような貧乏エピソードが出てくるので、「東北」は一体どういうところだったのか、非常に興味を持っている*2

*1:最近原発周辺地域を国有化しようという話が(地元民への十分な説明がないまま)出てきているようだし。

*2:私は父の故郷に行ったことが一回しかなく、「東北」に関する体験した知識を全く持っていない。