「今日は一日“パンク/ニュー・ウェイブ”三昧」を聴いた
ずっと楽しみにしていた番組。資料作成しながら、部屋の掃除しながら、食事作りながら、洗濯物畳みながら、ずっと10時間付きっきりで聴いた。プレイリストは以下の通り。
- Kill The Poor / Dead Kennedys
- White Riot / The Clash
- Pistol / Friction
- The Cutter / Echo & The Bunnymen
- In Between Days / The Cure
- Something Better Change / The Stranglers
- My Generation / Patti Smith
- Never Again / Discharge
- Nagasaki Nightmare / Crass
- Genocide / Heresy
- Sacrificed / Napalm Death
- Concubine / Converge
- The Classical / The Fall
- Young Savage / Ultravox
- Ghost Rider / Suicide
- We Are All Prostitutes / The Pop Group
- Fade Away / New Age Steppers
- In The City / Jam
- Time For Action / Secret Affair
- カミソリベイビー / The Star Club
- Chinese Rocks / The Heartbreakers
- Roadrunner / Jonathan Richman & The Modern Lovers
- Poptones / PIL
- Hit By A Rock / Throbbing Gristle
- Der Mussolini / D.A.F.
- Clothes Hoist / Foetus
- Time Is Money / Swans
- Once In A Lifetime / Talking Heads
- Health And Efficiency / This Heat
- Little Bitch / The Specials
- Madness In The City / Madness
- Jazz Man / Mute Beat
- Dish It Out / James Chance & the Contortions
- Alice / The Sisters of Mercy
- Fat Man / Southern Death Cult
- Marquee Moon / Television
- Improvisation Anarchy / Ultra Bide
- 恋の導火線 / SS
- かがみ / Aunt Sally
- 白い彼方 / 螺旋階段
- 村のかじや / ほぶらきん
- All The Old Punks / Inu
- ウエディングムーン / 変身キリン
- こらガキ! / バンパイア
- さようなら / スーパーミルク
- Etre Assis Ou Danser / Liaisons Dangereuses
- Uncontrollable Urge / Devo
- Still Life In Mobile Homes / Japan
- Teenage Kick / The Undertones
- Dozen Girls / The Damned
- Damaged Goods / Gang Of Four
- Dance In Gent (Live) / Water Fai
- Rattara (Live) / Water Fai
- Day End Coast (Live) / Water Fai
- Pixie Market (Live) / Water Fai
- Lila (Live) / Water Fai
- I'm Alive / 999
- カ・ガ・ヤ・ケ / Cobra
- 12XU/ Wire
- Heaven / P-Model
- Chicken Farm Chicken / The Stalin
- Get The Glory / Laughin'Nose
- Blitzkrieg Bop (Live) / Osaka Ramones
- Psycho Therapy (Live) / Osaka Ramones
- Rockaway Beach (Live) / Osaka Ramones
- I Wanna Be Sedated (Live) / Osaka Ramones
- KKK Took My Baby Away (Live) / Osaka Ramones
- She's The One (Live) / Osaka Ramones
- Scatter Gun (Live) / Osaka Ramones
- Sheena Is A Punk Rocker (Live) / Osaka Ramones
- Beat On The Brat (Live) / Osaka Ramones
- Rock'N'Roll High School (Live) / Osaka Ramones
- Pinhead (Live) / Osaka Ramones
- ラモーンズ・フォーエバー (Live) / Osaka Ramones
- 経済危機 (Live) / Osaka Ramones
- Stab Your Back / Mudhoney
- The Wait / Metallica
- Money / The Flying Lizards
- おべんとうばこのうた / Snuff
- Fast Cars / Buzzcocks
- Love At First Sight / The Gist
- Some Fantastic Place / Squeeze
- Living Through Another Cuba / XTC
- ハッハー、女房に逃げられた / AxCx
- Salt Lake City / Dwarves
- Love Missile F1-11 / Sigue Sigue Sputnik
- Boredoms Vs. Sdi / Boredoms
- Baby Turns Blue / Virgin Prunes
- うまくできない / 灰野敬二
- 死者 / Ill Bone
- No Fun / The Stooges
- There Is A Light That Never Goes Out / The Smiths
- Walls Come Tumbling Down / The Style Council
- Love Will Tear Us Apart / Joy Division
去年の「ブリティッシュロック三昧」で冷遇されたパンクやニューウェイヴの曲達がどんどこ掛かるぞ。と手もみしながら聴いていたのだけど、かなり王道を外した選曲。というか、ほぶらきんかけるなら他にもっとかける物あるだろとか*1灰野敬二はパンク/ニューウェーヴに普通入れないだろとか、色々ツッコミどころはあると思うが、この外し方は「他人と同じことはしない」というのがパンク/ニューウェイヴの精神なら、ある意味非常にパンク/ニューウェイヴ精神に則った選曲だったと思う。「名前を聞いたことはあるけど、曲は聴いたことがない」バンドが非常に多く、凄く面白かった*2。
- Crassの「Nagasaki Nightmare」は格好良かった。しかし憲法改正が熱く議論される今年の憲法記念日に、こんな曲をかけてしまうとは風刺が効いている。というか、憲法記念日にパンク特集を行うあたり、狙ったのか?と思わなくもない*3
- アナウンサーの女性はマリオンが大好き、ブリット・ポップを聴いて育ったということだったので、多分私より2-3歳下か同世代と推測。そのせいか、自分自身と彼女を重ねあわせていた節があったのだが、番組が進行していくうちに彼女が明らかに戸惑っている様子が伺え、何だか気の毒になってしまった。やたらに噛むし……知らないバンドが多かったんだろうなあ。「頑張れ」ハッシュタグまでつけられていたので、同じような気持ちで聴いていた人も多かったのだろうと思う。
- 大阪の放送局で行われたこともあり、大阪のアンダーグラウンドなバンドの曲が随分かかった。また、大阪のインディーズ史の話になった時、アナウンサーの相槌が相手の話を全く深められないような相槌だったので*4、実にじれったかった。ラジオの前で「あーもう!」とか身悶えした。
- 前半のパンク連発の流れは燃えたが疲れた。トーキングヘッズとディスヒートが清涼剤のように感じられた。
- 少年ナイフ(大阪ラモーンズ)とラモーンズの相性はやはり抜群に良かった。しかし、MCになると直子さんの声が物凄くおばちゃん臭くて、歳を感じた。永瀬正敏の声も枯れててびっくりした。声にも歳が現れるのだなあと。
- なんかYMOみたいのかかってるなーと思ったらJapanだった。あれ、ロマンポルシェ?と思ったら、Sigue Sigue Sputnikだった。後者はロマンポルシェがジグジグ〜の大ファンらしい*5。
- AxCxがかかったこと、スロッビング・グリッスルの下手さにはびっくりした。あと、慣れてしまっているので自分では何とも思わなくて、TLで指摘されて気がついたことだが、灰野敬二とボアダムスは誰かと一緒に聴いていたら、ほぼ放送事故扱いだろう。
- 北村昌士さんはお風呂嫌いだったらしい。ツアー中1、2回しか入浴しなかったとか。
- ヤマジのリクエストが普通に読まれていた。「ジョイディヴィジョンにリクエストいただいたのは……東京都在住のヤマジさん」という流れに思わず笑ってしまう。
番組中ずっと、特にパンクが多く流れていた前半、何ともいえず血が滾る感覚を覚えた。私はパンクのCDを殆ど買わなかったし好んで聴いてもこなかったけど、無意識のうちにパンクロックに晒されてきたのだと思う。多分レコード屋巡りの過程で。実際、レコード屋巡りをしている時のむずむずする感じが甦ってきて、物凄く懐かしい身体感覚に捉われた。そして、今すぐ何か始めなければならないような気持ちになる。パンクは私を中学生くらいの頃の、血の気が多い時期に引き戻してしまう。「音楽は身体に馴染んでいるかどうかがカギ」と言ったのはchimadcさんだったが、パンク/ニューウェイヴ界隈の音は、本当によく自分の骨肉になっているのだと思う。やっぱり身体に馴染んでいて「気持ちがいい」と感じるのは、パンク通過後の音楽なんだよなあ。こいくち醤油みたいなものだ*6。
小野島さんの話では、リクエストが多かったら第二弾もありうるらしい。是非やっていただきたい。で、シリーズ化して「パンク/ニューウェイヴ三昧(小野島編)」とか(佐々木敦編)(湯浅学編)とか、ゲストの趣味に思いっきり偏ったプレイリストで番組構成をしてはどうかと思う。面白いと思うんだけどな。
*1:大好きだけど、パンク/ニューウェイヴの定番では絶対ない。
*2:テレヴィジョンがかかるまで、私はちゃんと知っている曲がなかった。
*3:Dead Kennedysの「Kill The Poor」とかスミスの「There Is A Light That Never Goes Out」とか、今の御時世で聴くとホント洒落になってないだろう。
*4:知らないバンドの名前が出てくると「他にはどんなバンドがいたんですか? 他には?」と名前ばかり聞き出していた。知らない物の名前ばかり引き出してどうする!
*5:日本に招聘したこともあるらしい。ワールドカップの真っ最中で宿が取れず、メンバーをラブホに泊めたらしい。
*6:九州に住んで10年以上経つが、未だに醤油は九州で馴染み深い旨口より、濃口の方が好き。