ニュルンベルク・インタビュー(上)

 戦争裁判にかかったナチス関係者に対し、アメリカの精神科医が行ったインタビューをまとめたもの。被告の精神衛生を考慮して精神科医の面接が入れられていたというのが建前だが、実際には「非人道的な残虐行為を行った彼らはどんな人間なのか?」という精神科医の興味の持ち方が伺えるし、ナチス関係者もこの面接での発言が裁判に悪影響を及ぼすことを懸念して不都合なことは話さなかったというし、発言を額面通りに受け取るわけにはいかない。面白かったが薄氷を踏むような危うさがあり、疲れた。
 しかし、こういう本を読むと自分の無知っぷりに途方に暮れる。ドイツの歴史も、共産主義がどうしてあんなに嫌われるのかも、全然知らない。こういう本を読むには、前提となる基礎知識が足りな過ぎるよ自分。

ニュルンベルク・インタビュー 上

ニュルンベルク・インタビュー 上