僕らはみんな、粉物が好き

 ここでいう粉物とは、穀類を挽いて粉にしたものを材料にして作られる物の総称。お好み焼きもたこ焼きも麺類もパンも、皆々粉物。
 珍しく日中から小倉へ行くスケジュールを立てたので、どうせなら昼食には名物でかつ美味しいものを食べたい。「名物に美味いものなし」だとしても、だ! で、ちこちこネットで調べてみると、北九州の名物は粉物が多いのかもしれないと推測するに至る。おお、私も大好き、どんとこいですよ粉物。

粉物+ごはん

 話は数週間前に遡る。
 お好み焼き・たこ焼き・麺類などを食べる際、ご飯を一緒に食べるという文化がずっと理解できなかった。何その過剰な炭水化物摂取っぷり。栄養バランスや献立的な組合せを考えているのかね君は。ご飯じゃなくて副菜つけなさいよ。……って思っちゃうんだよねー、と話していたところ、職場の同僚がふんと笑って一言「そんなこと言ってたら、資さんうどんはどうなるんですか」。
資さんうどんって何(゚Д゚)?
 教えてもらったところによると、

  • 北九州で勢力を張るうどんチェーン店
  • おにぎり*1の代わりにおはぎがある
  • おはぎがデカイ
  • おはぎだけでもお腹いっぱい
  • おはぎのお持ち帰りもできる

 ……聞くだけで胸焼けがしてきたのだが、サイドメニューがおはぎとはいかにも北九州らしい*2話。じゃあちょっと見てきますよ、と約束したのが頭に残っていたので、本日の昼食は資さんうどんに。

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 少し道に迷い、きょろきょろ歩いていると資さんうどんロゴマークが見えた。

……うどんは? と思ったら、このくじら旗の隣にうどん屋の入り口。手広く手がけているのね。しかしどうしてくじらなのか。今時くじらはどこから仕入れてくるのか。そしてグリーンピースは大丈夫なのか。
 くじら販売部は素通りして、うどん屋でうどんとおはぎを注文。おはぎは、話に聞くほど大きくなかった*3

 もっと下品で暴力的なサイズを予想していたのだが、この位なら全く問題なし*4。美味しくいただく。うどんも美味しかった。博多のうどんはだしを吸ってブワブワでコシがないが(しかしそれがうまい)、あそこまでブワブワじゃないしコシもある感じ。麺に歯ごたえがないと物足りない人には、このくらいの方が馴染みやすいと思う。

シロヤのパン

http://r.tabelog.com/fukuoka/rstdtl/40000704/
 北九州関連のページを読んでいると大抵出てくるのがこのシロヤ。価格は勿論のこと、パンの感じといい、お店の佇まいといい、値札のフォントといい、良い意味で前時代的な感じ。
 行ってみると成程大混雑で、とても写真を撮る勇気と余裕はない。ショーケースを見ながら店員さんに品名と個数を伝えて買う方式なので、ちょぼちょぼ多種類買うのは気が引けるが、店員さん別にいやな顔もせず。さすがプロフェッショナール。
 クリームをたっぷり挟んだオムレットが美味しかったです。小さいので、ぽいぽいぽいっと食べられる手軽さもいい。今度小倉に行って小腹が空いた時は、ここを覗こう。

*1:福岡のうどん屋さんは、大抵おにぎりとおいなりさんを取り扱っており、うどんのサイドメニューとしておにぎりを食べるというスタイルが確立されている。

*2:北九州は何故かあちこちでおはぎを取り扱う。話に聞く屋台の定番組み合わせはおでん+おはぎ。

*3:実際に現物を目の前にすると、おはぎよりむしろかまぼこに「資」の字が入っていることと、ガラスコップにまでロゴと「SUKESAN」の名前が入っていることに感心させられた。芸が細かい。

*4:私の実家のあたりでは「田舎ぼたもち」と呼ばれる手の平サイズのおはぎがある。