赤塚不二夫が亡くなった

赤塚不二夫さん死去 「昭和」またひとつ消えた毎日新聞
 長期入院先の都内の大学病院のICUで、バカボンの「パパ」が逝った。漫画家の赤塚不二夫先生。2日午後5時前、この夏、事務所が仲間たちにお中元で配った「ウナギイヌ」のTシャツを着て。72歳の旅立ちだった。
(中略)
当時から酒で体はボロボロ。体調を崩した時は、入院先で対談を続けた。02年春、脳内出血を繰り返し、寝たきりになって言葉をなくした。病室で意識を失う直前まで、世話役のスタッフ女性の胸を触って、「おっぱいだあ、おっぱいだあ」とやって、主治医や看護師さんを笑わせた。
 06年、最愛の妻の眞知子さんが急逝。亡くなった瞬間、先生はカッと目を開き、目尻に涙を浮かべた、と後に聞いた。
 今春、先生は一度だけ、声を上げた。配転で担当になったリハビリの先生が、なんと! 漫画の「おそ松くん」のチビ太にうり二つだった。驚いた目で「眞知子さ〜ん」。亡くなった妻の名を呼んだ。「チビ太がいるよ〜」。そう言いたかったに違いない。
 言葉を発したのはそれだけだったが、先生には確実に声が届いていた。鼻の下にお酒をつけると、目をパチクリして応えてくれた。若い看護師さんにはいつもご機嫌な面持ちで病室の空気をなごませてくれた。(後略)

 死因は肺炎とのことだったので、多分もう寝たきりだったんだろう(嚥下状態もかなり悪かったんだろう)と思っていたのだけど、やはり。
 赤塚不二夫の漫画はちゃんと読んだことがなくて*1、母が買ってきたと思しき学習漫画でしか接点が無い*2。全くちゃんと読んだことがないのだが、何だか妙に暖かい感じで好ましい印象ばかりが残っており、亡くなったと知って悲しい。ちゃんと読んでみたいなあ、不二夫。

*1:私の年代だと「おそ松くん」がTV放映されていたのだが、祖父の観る番組と時間が重なっていたため全く見ることはなかった。

*2:万葉集の解説本と数学の解説本で、ココロのボスが大伴旅人だったり、ニャロメが家賃踏み倒しつつ正負の概念を説明したり、スターシステム全開の本だったような。