ロマンポルシェ。10年記念隊コンサート『もう少しまじめにやっておくべきだった』:ロマンポルシェ。、他ゲスト多数 at LOFT(新宿)

 公演1ヶ月前に購入したにも関わらず前売り50番台*1だったので、ガラガラだったら嫌だなあと思っていたらちゃんと盛況。詰め過ぎず少な過ぎずで非常に程好い密度でありました。
 第一部はロマンポルシェ。ライヴ。登場するなり「おまえら何しに来たー! 帰れー!」っておい。わははは。白菜、キャベツ(刻みパフォーマンスも披露!)をブン投げたり、小麦粉を配ったり、千本ノックがあったり、物投げまくり。ロマンはタバコ吸いまくり。タバスコ一気飲み&張り手打ち合い、は見てたらなんだか燃えた。「全裸で書いたラブレター」「暴力大将」等、演奏されるは代表曲ばかり。掟が何か言う度客は(普通に)沸いていたのだが、その時掟が「ワンマンは何をやっても客が沸くからいいね」とポツリ。普段は色々大変なのね。しかし、「地球が温暖化で大変なら金星に住め!」ネタはダレた。掟も「……駄目だなコレ」と言ってたが。第一部のロマンポルシェ。ステージが終わると一旦幕が降りる。

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 第二部は入れ代わり立ち代わり多彩なゲストを迎えてトーク+ゲストという構成。
 まず最初は古本ハムサラダの2人とロマンポルシェ。の対談。ロマンポルシェ。の2人は衣替えしてアストロ球団?のユニフォームを着て登場。借金が多いこと*2などロマン優光の駄目っぷりが取り上げられいじられまくる。しかしロマンは掟のベースを借りて勝手に質に流したとか、しかもそのことをあんまり悪いと思ってないぶり*3とか、駄目エピソードが豊富過ぎだ。しかし、最後は「ロマンポルシェ。IWAの前座で20分時間を与えられてどうにかこなすが、客の轟々たるブーイングを受けて、掟が意気消沈して楽屋に戻った後、ロマンがブーイングした客を殴ってた*4」というちょっと痛快・ホロリとするエピソードで終わる。じゃりんこチエのテツのような、魅力的な駄目な漢っぷりだなあ。ロマン優光は高知の人らしい。私は「高知の人=キャラ濃過ぎ*5」という偏見があるのだが、ますます偏見が強まる。
 次のゲストは宍戸留美さん。名前だけ知っていたのだが、この人アイドルだったんですね。掟と彼女が歌う「♪ちきゅうのきっきっ ちきゅうのきっきっ、ちきゅうのきっきっ、きっきっ♪」は強烈だった。あと疾走する下ネタにもビビッた。スプレー缶ってあーた。
 その次は杉作J太郎。彼が監督を務めた映画作品に掟が出演しての御縁らしいが、ギターでサクッと1曲インスト曲を演奏してサッサと帰る。何だったんだ?という感じだったが、かなりステージの進行が遅れているそうだったので*6、その関係もあったのかもしれない。
 そして、「サプライズゲストなのに、昨日本人が御自身のブログに書いちゃいました!」と紹介されて登場したのは大槻ケンヂ! うわっ、初めて見た! スキンヘッドにキャスケット、かっこいいサングラスをしていた。筋肉少女帯の頃のイメージしかなかったので、この人も変わったなあとしみじみ。出てきてすぐ「もう歌おうよー」と早く引っ込みたい素振りを見せる。いやいやいやいや、と掟に引き止められてポルシェは乗ってるんですか? と訊かれ「サブカルはお金がないと思われてるでしょ!! それじゃ駄目なんだよ! だからポルシェを買ったよ! でもあんまり乗らないもんだからバッテリー上がっちゃうし、もう売ったよ!」と言っていた。そしてサブカルの敵として映画「クローズ・ゼロ」を取り上げていた。わははは。曲は何をするのかと思っていたら、空手バカボンの「大もうけバカボン」。掟がケラさん役。空手バカボンは初めて聴いたのだが、この時代から既に歌詞はオーケンワールド全開だったのですね。
 最後のゲストは怒髪天の増子さんと上原子さん。登場時から既に増子さんは酩酊状態で目が据わっている。わははは、ヤバイねえ。「この前弟から説教されて『祭りはいつか終わるんだから!』って言われたよ。『終わらねえよ!俺自身が祭りなんだから!』って答えたら電話切られてた」と言っていた。ははは、酔っ払い! そして久しぶりに福岡の方言以外の言葉を話す男の人を見たと思った。怒髪天の歌「望郷ドラ息子」を披露した後は、「アストロ球団応援歌」、そしてロマンポルシェ。の曲「親父のランジェリー」! 第一部で代表曲ばかり演奏していたのに「親父のランジェリー」がなかったのでアレ? と思っていたのだが、ここに残していたからだったのね。
 全行程3時間程で終了。その時のメモを元に書いている今は11/14なので、一部記憶違いのところもあるかと思うが、何だか久しぶりに一部のサブカルの潮流に触れたように思う。面白かったけど、普段はほぼ隠遁状態で極度に情報量が少ない生活を送っているため、急激に大量の情報が入ってきてクラクラした。
 あと、印象的だったのは増子さんが掟に向かって「何だか随分出演断られたんだって? 今日出てくれた人達は本当の友達だよ。大事にしろよ」と言っていたところ。この発言や、ロフトの機関紙を読んでいるうちにここしばらく気にかけていたことがまとまりそうになってきたので、そのうち書こうと思う。

*1:掟の話では、「前売りのあまりの捌けなさに膝から下がガクガク」だったらしい。確かにありえない捌けなさだったもんなあ。

*2:ロマン優光の本は古本ハムサラダの大西さんが「ロマンに貸した金の代わりに」ロマンに書かせた原稿をまとめた本らしい。「おすもうさん体質の人にはお金貸したくなっちゃうんですよ」と吉田豪がコメントしていた。

*3:掟が「ベース質流れ事件」の経緯を話したら、「それは違う!」と時間の経緯のところの相違点を指摘し、『他人のものを勝手に質に入れた』という本質的な問題を全然問題と感じていないようだった。しかも主張があんまりしつこいもんだから、段々掟が本気でイラついていた。無理もないと思った。

*4:しかも「客を殴って良いと思ってんのかぁ!」と叫ぶ客に向かって「おまえなんか客じゃねえ!」と返してボコボコにしてたという「昭和のプロレスのような(吉田豪)」展開だったそうな。

*5:私の知っている高知出身者は西原理恵子、兄さん(偽)、そしてロマン優光。サンプル数少なすぎ。

*6:第一部の段階から頻りに掟が言っていた。