事実は小説よりも

 以前読んだデイリーポータルZの記事に「割箸を使ったメンマの作り方」というのがあった。「三日三晩煮込む」「土中に一ヶ月埋めて熟成させる」等々、すんごく手間のかかる過程を経て、ようやく出来上がったメンマは大変美味しそうだった。「市販のよりずっと複雑な味がする」ってそうそう、自作物って色んな味がして美味しいんだよね、いいなあ。
 結論から言えば、この記事はエイプリルフールのうそ記事だったわけですが。そして今日。

「段ボール肉まん」違法販売=劇物で加工し具と偽装−北京時事通信
中国中央テレビ(電子版)は12日までに、北京市朝陽区の一部露店で、段ボールとひき肉を混ぜて具にした「偽装肉まん」が違法に販売されていたと報じた。(中略)
問題の肉まんは、使用済みの段ボールを劇物のカセイソーダに浸して黒っぽくした上で、粉々にしてひき肉と混ぜ、肉まんの具として約10分間煮込んで作られる。段ボールとひき肉が混ざった具は、外見上は本物と見分けが付かないという。

 このニュースが、朝のNHKニュースで報道されていて吹いた。中国食品ネタはブッ飛び過ぎてて、どこまでがガセでどこまでが本当なのかわからないような内容のものが多いと思っていたら、ついにNHKまで報道するとは……。うそ記事のメンマ作りでは、食べられるものばかり使って食べられないものを加工していたが、こちらは食べられないものを使って食べられないものを加工している*1。事実は小説よりも奇なり、とはまさにこのことだなあ、と朝から妙な感心。すごい。

*1:カセイソーダ水酸化ナトリウムのことらしい。wikipediaで調べてみたが、水酸化ナトリウムの持つ、タンパク質を腐食する作用が危険であるらしい。でも、「プレッツェルのツヤだし・食感改善にも使われる」らしい。ん? 食品加工にも使ってるじゃん??